ヒューマンドラマ映画

映画【ベルファスト】おつまみ【ゴーヤチャンプルー】

画像引用:IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【ベルファスト】です。

イギリスの名優ケネス・ブラナーの自伝的作品。

家族の絆と故郷の街を美しいモノクロ撮影で描いた秀作です。

この映画はこんな人におススメ!!

●故郷の街を遠く離れた人

●家族の絆を感じたい人

●モノクロ写真が好きな人

●子供の頃を懐かしむ気分の人

タイトルベルファスト
製作国アイルランド、イギリス
公開日2022年3月25日(日本公開)
上映時間98分
監督ケネス・ブラナー
出演ジュード・ヒル、カトリーヌ・バルフ、
ジェイミー・ドーナン、ジュディ・デンチ、
キアラン・ハインズ

遠く離れた故郷を懐かしむ時に観る映画

今回の作品はケネス・ブラナー監督の自伝的作品です。

北アイルランドの首都ベルファストを舞台に、

1969年当時の監督の幼少期を描いたノスタルジックな映画です。

映画はカトリック教徒を追い出そうと暴徒化する、

プロテスタント陣営の暴力から始まります。

複雑な歴史的背景を匂わせつつも、子供の視線で世界を描く事に終始しているので、

暴力は唐突で理解出来ない現象として強い印象を植え付けます。

20世紀の北アイルランド問題の中心地であったベルファスト。

宗教的分断が街に不穏な空気をもたらしていた時代、

それでもそこに暮らす家族の日常には喜びに満ちた瞬間が沢山ありました。

主人公の少年バディは映画が好きで、家族を愛し、街を愛するごく普通の男の子。

優しい父親はロンドンに出稼ぎに行き、

母親は躾に厳しい所もありますが愛情深い女性です。

近所に暮らす祖父母が少年の心の拠り所で、

名優キアラン・ハインズとジュディ・デンチがそれぞれ素晴らしい演技を見せています。

誰の心にもある故郷の良き記憶。

子供時代のささやかな思い出が、実に瑞々しく丹念に綴られています。

故郷を遠く離れた人にとっては、

忘れていた大切な何かを思い出す映画となるかも知れません。

自分のルーツに帰郷する事

ケネス・ブラナー監督にとって今作は正に自分のルーツへの帰郷でした。

幼少期に離れた故郷の街。そこでの日々。

映画好きだった自己の少年時代を美しいモノクロ撮影で蘇らせていきます。

家族の団欒。学校での出来事。淡い恋心。祖父母との会話。

あんな事もあった、こんな事もあったと思い出話を聞いている様な、

何とも微笑ましく、温かい気持ちにさせられる映画になっています。

避け難い内乱状態にある故郷の街にあって、

敢えて明るく、生活の機微を楽し気に描く監督の心中には、

長い時間で味わった辛酸の重みを逆に感じたりもします。

人生を振り返る時、人はどんな時代のどんな場面を思い出すのか。

辛かった事や、悲しかった事を思い浮かべるよりも、

ささやかでも美しい、心温まる様な瞬間を胸に抱きたい。

少年の真っすぐな眼差しの先にある今の自分。

自分が何者であるのかは、忘れてはいけないルーツの中にあるのかも知れません。

記憶の中のおつまみの日々

夏真っ盛りで、スーパーの野菜売り場には夏野菜が美味しそうに並んでいますね。

今日のおつまみは【ゴーヤチャンプルー】です。

故郷の味、では無いですが私も妻も大好きなメニューです。

かれこれ20年以上も食卓を共にしている妻とは、

食の好みも次第に同化していきました。

あの時はあれ食べたなぁとか、

あそこでご飯食べてた時にこんな事あったよねとか。

食べる事と思い出は密接に繋がっていたりします。

何気ない生活の一コマ一コマが、今を作っている。

今日は【ベルファスト】を観ながら、色んな事を思い出したりしました。

ノスタルジア

画像引用:IMDb

昔を懐かしむ気持ちは誰にもあります。

人生は何かを失い続けるものでもあるので、

それを覚えているという事は言葉以上に大切な意味を持ちます。

様々な理由で故郷を失った人々がいます。

今現在もウクライナでは街が破壊され、難民となる人がいます。

戦争で、差別で、貧困で、原発で。

大切な生活を手放した人達がいます。

理不尽な状況に、怒りを覚える事は当たり前です。

怒りや恨みがまた人生を変えてしまう事もあります。

それはとても残酷で、残念な事だと思います。

ケネス・ブラナー監督は故郷を失い、

アイルランド訛りの英語でイングランドでの暮らしでは苦労したそうです。

辛い思いに心が挫けそうな時、

支えてくれる思い出、誰かの言葉、懐かしい風景は

本当に掛け替えの無いものです。

奪われたものを、他の誰かから奪い返すのでは無く、

奪われたものの中にある、自分にとって大切なものだけを覚えている。

そしてそれを何らかの形で表現する事で、同じ思いでいた人々の心を癒す。

この映画には失われたものに対する愛情と、

力強い人間の信念が揺るぎなく通底しています。

心の支えとは本当にさり気無い、些細なものであるのかも知れません。

忘れがたい人達と懐かしい風景があるからこそ、

人は前を向けるのだと教えられた様な気がします。

遠く離れた故郷を懐かしむ時に観る映画。

是非、ご覧下さい。