画像引用:©2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【(500)日のサマー】です。
2009年公開のアメリカの恋愛映画。
ミュージック・ビデオ出身のマーク・ウェブ監督の長編映画デビュー作。
ポップでオシャレな衣装や美術に音楽、
ロサンゼルスのダウンタウンをアート感漂う雰囲気で映し出し、
ボーイ・ミーツ・ガールの高揚感を全面に打ち出した演出。
恋の喜びと悲しみを描いた、
ほろ苦い青春恋愛映画のおススメです!
この映画はこんな人におススメ!!
●恋に落ちたばかりの人
●恋が楽しくて仕方の無い人
●恋に行き詰ってしまった人
●恋の終わりに傷付いている人
| タイトル | (500)日のサマー |
| 製作国 | アメリカ |
| 公開日 | 2010年1月9日(日本公開) |
| 上映時間 | 96分 |
| 監督 | マーク・ウェブ |
| 出演 | ジョセフ・ゴードン=レヴィット、 ズーイー・デシャネル、 クロエ・グレース・モレッツ |
恋の喜びと悲しみを一気に体感したい時に観る映画
典型的なボーイ・ミーツ・ガールの物語。
映画の舞台となったロサンゼルスという街は、
或いは若者達の人生が一時交わり合い、
そしてまた離れていく物語にピッタリな街なのかも知れません。
ちょうど東京がそうである様に。
2016年公開の【ラ・ラ・ランド】もまた、
ロサンゼルスを舞台にしたボーイ・ミーツ・ガール映画でした。
今作で長編映画デビューした監督のマーク・ウェブは、
2000年代に数々のアーティストのミュージック・ビデオで名を馳せた人物。
洗練された映像とポップな感性が今作でも至る所に発揮されています。
どこにでもいる様な一組のカップルの、
ありがちで語り尽くされた様な普通の恋愛物語。
しかしそれを世に数多ある恋愛映画と一線を画す特別なものにしているのは、
様々なポップカルチャーで彩られた普遍性です。
ちょっと暗いバンド音楽が好みなやや皮肉っぽい青年。
ドライな恋愛観を吐露しながらも、
映画「卒業」を観て激しく心を揺さ振る様なヒロイン。
特別な選ばれた人物達の夢物語などでは無く、
ごくありふれた普通の人々の日常。
それにリアリティを与えているのが我々に馴染みのあるポップカルチャーなのです。
大都会の片隅の何者でも無い無名の若者達のたった500日間の物語。
季節が過ぎ去る様に、
人の気持ちも目まぐるしく変化を遂げていく。
一瞬の刹那に永遠を夢見る誰しもに覚えのある幻想。
相手の全てを理解出来る訳も無く、
人生に正解も答えも無い。
恋愛に傷付き、そこからやがて成長し大人になっていく主人公の姿に、
誰もが嘗ての自分の姿を重ねて観る事でしょう。
音楽も素晴らしい選曲ばかりでセンス溢れる作品です。
500日の回想ループ

画像引用:©2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
今作の特徴の一つに時系列のシャッフルがあります。
通常の恋愛映画の様に出会いから別れへの不可逆的な流れでは無く、
あたかも主人公の心の内面の混乱を表現する様に、
記憶が自由自在に行ったり来たりしつつ羅列されていきます。
それによって私達も主人公の青年トムと同じ様に、
捉えどころの無い不思議なヒロイン・サマーの事を、
自分事の様に思索していくのです。
一体彼女はどんな人間なのだろうか?
彼女はどうしたいのだろうか?
断片的なシーンが絶妙な順番で明かされていくに連れ、
観ているこちらも二人の過去の出来事を照らし合わせたりしている内に、
気付いたら主人公にどっぷりと感情移入してしまっているという次第なのです。
どちらかと言えば恋愛に悲観的で、
無気力な青年だったトムが一目惚れした運命の女性・サマー。
しかしこのサマーという女性が本当にフワフワとしていて謎に満ちている。
主人公の脳内に蓄積される夥しい数のクエッションマーク。
それは誰もが人間関係の上で経験するものだったりします。
真剣な恋愛には興味が無いと言い切るサマー。
その真意と起因は直接描かれてはいませんが、
自由と自立を重んじるサマーの心が、
次第に重苦しいものに支配されていくのを為す術も無く傍観するしかないトムの、
苦悩と焦燥感には心を締め付けるものがあります。
恋が始まった時期の、
世界中が眩しく輝いていた高揚感を目撃した直後に、
失恋の予感による絶望を見せ付けられる。
この感情のジェットコースター感が、
この映画の最大の特徴なのでは無いでしょうか。
野菜の栄養素をシャッフル

今日のおつまみは【野菜と挽肉の炒め物】です。
冬野菜の力で寒波も吹き飛ばせという一皿。
ほうれん草、カボチャ、椎茸、蓮根。
豚挽肉の旨味と醤油・ゴマ油の香り付け。
ご飯のおかずにもピッタリの一品。
様々な食材の味と食感が混然一体となった、
栄養満点のおつまみでした。
季節は過ぎ去り、街は変わっていく。

画像引用:©2012 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
この映画の中で深く傷付き、
そしてそこから成長を遂げたのはトムだけだったのでしょうか?
それは否、この物語はヒロインのサマーの成長もしっかりと描いているのです。
一見、自由な考え方と無軌道な行動で周りを振り回す問題人物に映ったりもしますが、
結局彼女は自分の生きたいように生きるという信念を貫いてきただけなのです。
誰しもが心の中では望んでいる筈の束縛の無い生き方。
例えそれが刹那的に一時しか続かない事でも、
楽しく心が躍る様なものでなくては意味が無いと考えているのだと思います。
恋愛に対して生産性や消費感を持ち込ませない。
自分の自慢の黒髪を切り落とす事に何も感じない様な少女だったサマーにとって、
恋愛というものに今現在以上の価値観を付加したくなかったのだと思います。
そこにはトラウマ的な幼少期の環境が影響したのかも知れません。
しかし何であろうと、今を全力で楽しみ生きる事を他人が否定する事は出来ません。
そんなサマーが、
トムとの500日を経験して彼女なりの成長を遂げた。
映画終盤で二人が久し振りの再会を果たし、
公園のベンチで語り合うシーンです。
トムは運命の出会いや真実の愛が幻想に過ぎず、
現実と向き合う事にやっと一歩踏み出せたと語ります。
しかしサマーはそれを否定します。
彼女はトムとの500日を通して、
それまで彼女自身が否定していた運命や未来を信じる気持ちを学んだのです。
或いはそれは何かを諦めた結果なのかも知れません。
しかし彼女は新たな出会いと結婚を選んだ。
二人の考えは見事にカウンタークロスの様に、
それぞれが真逆の立場を取る様に嚙み合わずに帰着してしまったのです。
これが何とも切なくて、そしてリアリティのある結末であると感じます。
恋の喜びと悲しみを一気に体感したい時に観る映画。
映画の「卒業」の連れ去られた花嫁と主人公の未来。
あの映画では描かれなかったその未来に向けて二人は、
それぞれの道を歩んでいくのです。
たった500日の日々の中に、
人生を変えてしまう瞬間が潜んでいる。
その喜びと悲しみをポップに彩った、
珠玉の青春恋愛映画のおススメです。



