画像引用:IMDb
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【インターステラー】です。
2014年公開のクリストファー・ノーラン監督作品。
信じられない程の高いクオリティーの美しい映像と音楽。
そして単なるSF映画の範疇に留まらない感動の物語。
天才監督クリストファー・ノーラン監督が、
映画の歴史に深くその名を刻み付けた傑作です。
この映画はこんな人におススメ!!
●かつてない映像体験をしたい人
●人類の未来を考えている人
●家族の幸せを願う人
●次元を超えた絆を感じたい人
タイトル | インターステラー |
製作国 | アメリカ、イギリス |
公開日 | 2014年11月22日(日本公開) |
上映時間 | 169分 |
監督 | クリストファー・ノーラン |
出演 | マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイ、 ジェシカ・チャステイン、マット・デイモン、 マイケル・ケイン、ジョン・リスゴー、ケイシー・アフレック |
想像を超える真理に触れてみたい時に観る映画
今回は映画ファンにとって既に伝説として語り継がれる、
現代最高の映画監督・クリストファー・ノーランの作品です。
哲学的な深い死生観と、驚異的な映像体験が融合し、
映画の歴史に嘗て無いインパクトを与えた唯一無二の作品。
何度観てもその壮大な物語に引き込まれ、
その度に新たな発見があり、大いに思索にふけさせられます。
今作では宇宙科学や物理への探求、哲学や宗教への言及が、
普遍的な家族の物語の中に散りばめられ、多重的なテーマに発展していきます。
物語の主人公クーパーは元パイロットながら、田舎で農夫をする二児の父親。
環境破壊の影響により人間が住み続ける事が困難になった地球から、
種の存続の為に新たな惑星を探査する使命を負って旅立つ事になります。
ワーム・ホールを抜けた先の世界は人間の想像を遥かに超えた世界。
SF映画としてのワクワク感もありながら、
今作は悲しみを抱えた人間達の悲哀が胸を打つストーリーになっています。
知的でありながら直感的でもある脚本には、
著名な物理学者の監修により圧倒的なリアリティが付随され、
人類の運命を握る登場人物達の姿が、観る者の感情を激しく揺さ振ります。
未知の事象を具現化する
画像引用:IMDb
映画は言わずもがな作り物(フィクション)です。
この作品の登場人物は実際には存在せず、彼等が直面した様々な場面も起きていません。
描写の全ては想像の産物で、中でも誰も目にした事の無い物を具現化する事は、
とてもエキサイティングでありクリエイティブな作業になります。
物理理論に限りなく沿った形で、誰も見た事の無い宇宙の景色を描く。
ワーム・ホールの姿や、ブラック・ホールの内部までも。
この【インターステラー】という映画には未知の世界を限りなく説得力ある形で、
表現するという途方も無い挑戦に勝利した作品であるとも言えるのです。
映画が持つ一つの意義がそこにあります。
現実の世界を超越したものを作り上げる事で、
現実の世界を前進させる事。
特にSF映画には人の想像力を刺激し、あらゆる考えに及ぼさせる力があります。
嘗てのスタンリー・キューブリック監督の【2001年宇宙の旅】の様に。
スティーブン・スピルバーグ監督の【未知との遭遇】や、
アンドレイ・タルコフスキー監督の【惑星ソラリス】の様にも。
想像物を映像として具現化するという行為そのものが、未知への旅であると言えます。
偉大なSF映画の先人達に負けず劣らない様な力を持った作品を生み出した、
クリストファー・ノーラン監督のフィクションに掛ける情熱の集大成とも言えるでしょう。
我々、映画ファンにとって同時代で目撃した事を後々まで自慢出来る稀な作品の一つです。
おつまみの銀河系
今日のおつまみは実家の両親からのお土産品。
真鶴の【さつま揚げ】です。
様々な海産物が練り込まれた個性的なラインアップ。
軽くフライパンで焼き目を付けて、わさび醤油で頂きます。
これはビールが間違いなく合いますよね。
我々のおつまみのギャラクシークエストも未知との遭遇を期待して、
まい進中です。
次元を超えた絆
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今作と凡百のSF作品とを隔たらせる要因には、その深い人生考察があると思います。
人はその一生涯で何を成し得る事が出来るのか。
人類滅亡の危機に直面し、あらゆる技術や知識が役に立たなくなってしまった時、
最後に残されたのが人間の想像力でした。
宇宙の原理を紐解く計算式を、主人公の娘である研究者のマーフに気付かせたもの。
それは次元を超えた親子の絆であり、世界の不可思議に耳を傾ける想像力でした。
ここに映画史上、永遠に語り継がれるべき素晴らしいシーンがあるのですが、
ネタバレになってしまうので詳しくは実際に映画で確認して欲しいと思います。
私は小さい頃「死」について考えていた時に、
押し入れの中の様な狭い場所から、
例えば自分の家の居間の様に記憶に残っている場所を、
そっと僅かな隙間から眺めている様な状態なんじゃないかと思っていました。
ふと頭に浮かんだイメージだったのですが、何故かその光景が目に焼き付いて離れずに、
「死後の世界」に対する随分、イビツな個人的見解になっていったのです。
そんな景色と酷似した描写が今作には描かれていて、
最初このシーンを見た時には余りの衝撃で頭の中が真っ白になってしまいました。
形は違えど、或いは意味は異なるかも知れませんが、
どこか同じ事を意味している様な既視感を持って驚いたのです。
宇宙の原理は何も解明されていない様なものです。
そこには無限の可能性と想像が入り込む余地があります。
「生死」を超えて結びつく場所、
そんな高次元がこの宇宙のどこかにはあるのかも知れません。
想像を超える真理に触れてみたい時に観る映画。
この映画はとても美しく、そしてとても残酷な作品とも言えます。
時間というものが奪っていく、全ての記憶と想像物が、
更なる高次元で再び出会えるかも知れないというフィクショナリティ。
その儚い夢の様な描写がどうしようもなく胸を打つのは、
人間が限りある命と共に生きているという証なんじゃないかと思います。