コメディ映画

映画【世界にひとつのプレイブック】おつまみ【柚子胡椒とあおさのパスタ】

画像引用:IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【世界にひとつのプレイブック】です。

人生の崖っぷちにある全ての人へのエールの様な映画。

笑って、泣けて、元気になれる。

何度も観返したい珠玉の一作です。

この映画はこんな人におススメ!!

●忘れられない人がいる人

●大人になれない人

●家族のしがらみに悩んでいる人

●過去を振り切って前に進みたい人

タイトル世界にひとつのプレイブック
製作国アメリカ
公開日2013年2月22日(日本公開)
上映時間122分
監督デヴィッド・O・ラッセル
出演ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、
ロバート・デ・ニーロ、ジャッキー・ウィーヴァー、
クリス・タッカー

人生の崖っぷちを笑い飛ばしたい時に観る映画

今回は人生に傷付いた大人達の再生の物語です。

様々な理由で行き詰り、崖っぷちに立たされた登場人物達が、

互いの感情を激しくぶつけ合う事で、前に進んでいく姿を描いています。

時に滑稽で笑ってしまうシーンも、

時に感動的で泣けてしまうシーンも、

等身大の飾らない台詞で紡がれた物語が、観る者を素直な気持ちにさせる映画です。

主演はクリント・イーストウッド監督の【アメリカン・スナイパー】などで、

高い演技力に定評のあるブラッドリー・クーパー。

そして今作で見事にアカデミー主演女優賞を獲得したジェニファー・ローレンスです。

この二人の掛け合いが本当に見事で、

説得力のある演技にグイグイと引き込まれ、キャラクターに強く感情移入してしまいます。

妻の浮気が原因で鬱病になり、暴力事件の果てに職も失ったパット。

不慮の事故で夫を失い、感情をコントロール出来なくなってしまったティファニー。

正に人生崖っぷちの二人が出会い、ぶつかり合いながらも、

互いの存在が掛け替えの無いものであるという事に気付くまでの物語。

人間の弱さの中にある美しさが見事な脚本で立体的に表現された作品です。

辛い時期をもがき抜く

長い人生、誰しも辛い時期というものがあると思います。

何をやっても上手く行かない時。

全てが裏目裏目になって、自分を責めてしまう事も。

人生には突発事故も多く、思ってもみなかった状況に対応出来ない事もあります。

そんな時どんな対処方法を取るかは人それぞれで、

この映画の登場人物達の様に何かに依存したり、心を病んでしまう事もあると思います。

精神病院から退院したパットが日常生活に上手く戻る事が出来ず、

家族や友人に感情をぶつけてしまうシーンは滑稽でありながら、

胸が締め付けられる場面でもあります。

20回以上も書き直されたというデヴィッド・O・ラッセル監督の脚本は、

辛辣な表現の中にも滑稽さと人間臭さで観客に愛される人物像を造形しており、

リアルな台詞描写が強烈に物語に引き込んでいきます。

人間に対する深い考察と愛情を持ったこの脚本の出来が、

出演者のパフォーマンスを最大限に引き出し見事なアンサンブルを演出しています。

誰しも身に覚えのある人生の辛い時期を、

笑い飛ばして勇気を与える。

観終わった時には、

自分の人生にも少し前向きになれている様な力を持った作品だと思います。

また主人公のパットと父親との関係にも、

ピリっとしたスパイスを利かせた脚本になっています。

名優ロバート・デ・ニーロ演じる父親もギャンブル依存の困った人物。

息子とどう接していいのか分からずに、悩みを抱える一人の滑稽な人物です。

互いに理解し合う事の困難を、

コメディとして滑稽に表現する事と、必死で生きる人間を肯定する視線。

観客に共感をもたらしているのは、

どんな無様な姿でも、もがく事で前に進もうとする人間を

温かく肯定する姿勢にあるのだと感じました。

スパイスの効いた人生

今日のおつまみは【柚子胡椒とあおさのパスタ】です。

これは我々の好きなカフェのメニューを参考に妻がアレンジした一品です。

クリームベースのソースにあおさと柚子胡椒で味付けした、

本当にシンプルなレシピなのですが、信じられない位に美味しいのです。

あおさの風味と柚子胡椒のピリッとしたアクセントが不思議な調和をもたらしています。

付け合わせのキャベツはフライパンで豪快に蒸し焼きしたもの。

少し焦げ目が付く位に攻めて焼くと、これがまた信じられない程甘くて旨いです。

色んな料理にも合う和洋折衷の簡単レシピ。

自分である事でしか分からない事

画像引用:IMDb

今作の主人公であるパットとティファニーは辛い人生の試練に傷付いています。

何とか自分を保つ為になりふり構わずもがきますが、

中々事態は好転しません。

しかしこの二人が貫いたのは自分であり続ける事。

そこから逃げなかった事だと思います。

どんなに周りから奇異の目で見られ、

社会からのけ者にされようとも、

自分の道を信じて暴走する事で、自我を保っていた様に思います。

それは辛く悲しい姿に映るかも知れませんが、

自分を包み隠さずぶつけ合うことが出来たからこそ、

この二人は互いの素晴らしさに気が付けたのだと思います。

周りを見られないパットと、自信が持てないティファニーが、

全身を全力でぶつけられる相手に出会えた事はとても幸運な事でしょう。

そしてそんな彼等に振り回されながらも、

家族や友人達にまでその推進力が影響を与える様は、

映画としてとても希望に満ちた描写であると感じます。

駄目な自分をそのままに、もがく事の美しさを、

この映画は教えてくれている様な気がします。

人生の崖っぷちを笑い飛ばしたい時に観る映画。

見事な脚本と素晴らしい演技。

ハリウッド映画の底力を感じさせる秀作です。

笑って泣いて元気になれる、

人生に少し疲れた時におススメの作品です。