画像引用:© 2025 SONY PICTURES ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【プロジェクト・ヘイル・メアリー】です。
2026年公開のアメリカのSF映画。
「火星の人」で有名なアメリカのSF作家アンディ・ウィアーの小説を原作に、
アニメーション出身のフィル・ロードとクリス・ミラーのコンビが監督を務め、
主演は今やハリウッド一のドル箱スターとなったライアン・ゴズリング。
美しい映像とテンポの良い掛け合いが魅力の、
新たな時代に相応しいSF映画の誕生です!
この映画はこんな人におススメ!!
●ちょっと変わったSF映画が観たい人
●種を越えた友情を目撃したい人
●諦めないマインドが欲しい人
●勇気について考えたい人
| タイトル | プロジェクト・ヘイル・メアリー |
| 製作国 | アメリカ |
| 公開日 | 2026年3月20日(日本公開) |
| 上映時間 | 156分 |
| 監督 | フィル・ロード、クリス・ミラー |
| 出演 | ライアン・ゴズリング、ザンドラ・ヒュラー、ケン・レオン |
SF映画の新たな可能性を感じたい時に観る映画
映画は便宜上、様々なジャンルに分けてカテゴライズされますが、
その中でも記事にしたいと思える様なクオリティの作品が
相対的に少ないと感じるのがSF映画です。
そもそもが荒唐無稽な想像力と共に、
科学的知識を土台にしたやや難解なジャンルなので、
余りに類型的な粗悪作品が多いが為に、
これぞと思える作品に中々出会う事が困難なのです。
このえいがひとつまみでもこれまでに32作品のSF映画を記事にしてきました。
スピルバーグやキューブリック、
リドリー・スコットやジェームズ・キャメロン。
偉大な先駆者達の名作を取り上げてきて、
そろそろ記事にすべき作品が尽きてきてしまったなと感じていました。
しかし今回この【プロジェクト・ヘイル・メアリー】という作品を観て、
また新しい時代のSF映画が到来するという予感を感じられた事に
素直に嬉しく感じました。
この映画は極一部のマニアに向けた門戸の狭い作品ではありません。
今の時代のエンターテイメントに沿ったクレバーな映画です。
一昔前では考えられなかったインターネットやAIの進化の果てに、
私達は嘗ての未来の世界に生きているのだと感じます。
人間の想像力には本当に限界は無いのかも知れません。
クリストファー・ノーランの登場で、
SFの世界にも希望が持てると感じた映画ファンも多かったと思いますが、
世界中の至る所で、
また素晴らしい才能が驚くべき作品を作り上げてくれているのです。
そんな期待と希望を感じさせてくれる様な、
新たなSFの世界の可能性と、
普遍的な映画の面白さを融合させた見事な演出。
単に新しいもの好きという人にも、
今後数十年のSF界に於ける分水嶺となるかも知れない作品としても、
大いに期待に応えてくれる映画だと思います。
ベタとシュールのバランス感覚

画像引用:© 2025 SONY PICTURES ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.
物語は主人公のグレースが記憶を失って
宇宙船の中で目覚めるシーンから始まります。
広い船内に他に人影は無く、
彼はたった一人で広い宇宙を漂っているのです。
まず謎を提示して観客の興味を惹き付ける。
そして徐々に状況を明かしつつ、
更なる困難な状況と展開で完全に巻き込んでいく。
その中に適度な笑いの要素も織り交ぜて、
堅苦しくならない程度に、
それでいて砕け過ぎない塩梅で。
そんなバランス感覚に優れた脚本を、
見事に体現する主演のライアン・ゴズリングの演技力もまた光ります。
過不足無い台詞量で説明し過ぎず行間で想像させる。
兎角科学的なロジックの羅列で
取っ付き難い印象を与えてしまうのがSF映画の難点。
しかし今作はそこの所を必要最低限に切り上げて、
あくまでも状況を主人公と共に体験する事で、
飽きさせる事無く物語に没入させてくれるのです。
リアリティとフィクショナリティには絶妙な臨界点という物があって、
その見極めを謝ると途端に観客は冷めてしまう。
そこの所がこの作品はとても巧くて、
絶妙なタイミングで新たなる謎や衝撃を与えてくれるので、
気持ち良く食事を続けられるコース料理の様な印象を持たせてくれるのです。
人類の危機を救うヒーロー像とはかけ離れた主人公のキャラクター造形。
異星人との奇妙ながらも心温まる友情。
宇宙の神秘や生命の謎に迫りつつも、
一人の人間の成長物語を丹念に描いていくドラマ作品としても
大いに見応えのある作品になっています。
海老プロジェクト

今日のおつまみは【海老のフィットチーネ】です。
いつもと違うスーパーにたまに行くと、
普段見慣れない食材があったりして楽しいですよね。
今回はフィットチーネの生パスタがあったので、
妻の好物の海老を具材に、
ころっぷの好きなアラビアータソースで頂きました。
濃厚なトマトソースがプリプリの海老と
こしのあるパスタと良く絡んで絶品。
ライアン・ゴズリングは宇宙で一人淋しく
インスタントラーメンを齧っていましたが、
我が家の海老プロジェクトは着々と進行しています。
現代的なSF世界の構築

画像引用:© 2025 SONY PICTURES ENTERTAINMENT ALL RIGHTS RESERVED.
今作の成功要因の一つは現代的なアプローチにあるかと思います。
そもそも今作の主人公グレースは宇宙飛行士でも地球を救うヒーローでも無く、
半ば無理やり絶望的なミッションに駆り出されたしがない中学教師。
人類の危機を前にしても自分は臆病者なのでミッションには参加出来ないと、
無様にも逃げ回る様な主人公なのです。
ハリウッド伝統のマッチョイムズとは余りにかけ離れた主人公。
更に学会の権威や体制と巧くコミット出来ずに、
半ば世を恨む様に自分の現状を嘲笑するかの様な性格をした、
控え目に言っても魅力的な人物では無いのです。
しかし彼には常識に捉われない豪胆さがあり、
自分の考えに真っすぐ執着する事の出来る、
いわば現代的なオタク気質の様なものがあり、
それが人類の危機に対する突破口になったりするのです。
そして一か八かの「神頼み」的なミッションに強引に参加させられても、
次々に降り掛かる理解不能な状況にフラットに対処していく。
柔軟で拘りの無い性格が、
異星人との心の交流まで可能にする様な強味へと変化を見せる。
未知の物質への興味と執着。
観念的な所で逡巡する旧世代とは異なり、
目の前の事態に臨機応変に対処出来る。
こういった所が当世向きのヒーローなのかも知れません。
そして何と言ってもこの作品の一番の魅力は種を越えた異星人との友情です。
そう言うと嘗てのスティーブン・スピルバーグ監督の傑作、
1982年公開の【E.T.】を思い浮かべてしまいますが、
今作の二人には共通の目的と自分自身が抱えるトラウマ、
そして互いを尊重する対等関係など実に現代的な
ドラマ要素として関係性が描かれているので、
SF作品としての驚きや興味以上に、
二人の心を通い合わせる様子にストレートに
感情移入出来る作りになっているのです。
リアルな世界観の中に唐突に投げ込まれる荒唐無稽要素なのですが、
それが違和感なく受け入れられる様な工夫が随所に見られ、
その撮影技術や異星人である「ロッキー」というキャラクターをCGでは無く、
マペット操作による実写で表現した所などに、
監督の強い拘りを感じたりします。
この互いの違いを認め合いつつ、
種を越えた友情を育んでいくというプロット自体が、
実に現代的で新たなSF映画の形なのではないでしょうか。
SF映画の新たな可能性を感じたい時に観る映画。
日米同時公開の今作はオープニング成績も好調で、
勿論賛否両論あるかと思いますが、
SF映画史に於いて重要な作品として認知されていくのだと思います。
スターウォーズの新シリーズでも主演が決まっているライアン・ゴズリングは、
個人的には歳も一緒なので応援している所もあったりします。
嘗ての哲学的で深淵を覗く様な歴史的傑作SF映画も素晴らしいですが、
この現代のソフトで高性能なSF映画も是非ご堪能頂ければと思います。



