アニメーション映画

映画【AKIRA】おつまみ【手作り味噌のニョッキ】

画像引用:IMDB

こんにちは!ころっぷです。

今日の映画は【AKIRA】です。

1988年公開された大友克洋監督のアニメーション作品。

日本のアニメーションの高い創造性を世界に知らしめ、

以後のポップカルチャーに多大な影響を与えた伝説の映画です!

この映画はこんな人におススメ!!

●圧倒的な映像が観たい人

●アニメーションの歴史に興味がある人

●語り継がれる伝説を追体験したい人

●アンチヒーローを目撃したい人

タイトルAKIRA
製作国日本
公開日1988年7月16日
上映時間124分
監督大友克洋
出演岩田光央、佐々木望、
小山茉美、石田太郎、
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世界を作り直したいと思った時に観る映画

今回はアニメーションの歴史を大きく変えた伝説の映画のおススメです。

言わずと知れた有名作品ですが、

公開から30年以上経った今でも、全く色褪せない驚きのクオリティです。

当時としては破格の製作費を掛け、

圧倒的な映像を作り上げたアニメーター達の表現力。

原作漫画の世界観を損なう事無く、持てる技術を惜しみなく注いだ完成度。

スピーディでテンポの早い展開で一瞬たりとも飽きさせる事無く、

観客を惹き付け続ける演出は驚くばかりです。

主人公の少年・金田が操るバイクのデザインや、

ファッションなども当時の若者文化に多大な影響を与えました。

アニメーションという枠を超え、時代の象徴とまでなった作品。

天才・大友克洋が作り上げたこの圧倒的な物語は、

常に新たなファンを取り込みながら成長を続ける文化なのです。

世界を変える当事者になる

画像引用:IMDB

物語の舞台は第三次世界大戦で破壊された「東京」に再建された「ネオ東京」。

巨大なビル群と怪しいネオンが溢れる大都市の喧騒は、

映画「ブレードランナー」の様な世界観。

そこでバイクに跨り対立する暴走集団との抗争に明け暮れるのが、

主人公の少年・金田です。

享楽的な暴力と欲望に青春を捧げるこの暴走少年達が、

やがて世界を変える当事者になっていくというストーリー。

政府や軍部が密かに開発していた研究の実験体である、

超能力を持った「子供」の姿をした不思議な存在と関わる事で、

金田とその幼馴染の鉄雄は大きな戦いに身を投じていく事になります。

大きな秘密や陰謀に図らずも巻き込まれていく主人公というお決まりの図式。

何とも飄々とした不良少年がその地力を発揮して立ち向かっていく姿が実に爽快です。

事態が深刻になればなる程、主人公のベクトルは大人達の思惑とは違う方向に向かう。

ただ心の赴くままに、損得など関係無く行動をするというのが共感を呼ぶんです。

超能力など何も持たない主人公の金田少年が、その負けん気の強さとバイタリティで

生き抜いていく姿が普遍的な面白さになっています。

映画の定石ですが、世界を変える当事者はただ自分の本能の赴くままに行動します。

そこにアンチヒーロー的なカッコ良さが生まれてくるのだと思います。

おつまみのアンチヒーロー

今日のおつまみは【手作り味噌のニョッキ】です。

とあるカフェで味噌作り体験をしてきた妻の手作り味噌が、

4か月の熟成を経て、食卓に初お目見えとなりました。

まず味噌汁では無い所が妻らしいのですが、

マッシュルームとトウモロコシとカボチャの入った栄養たっぷりの味噌ソースが、

モチモチのニョッキに絡んで絶品でした。

味噌もやっぱり風味が強くて、しっかりと大豆の甘味を感じられます。

本能の赴くままのアンチヒーローおつまみ。

豪快にして繊細な一皿でした。

圧倒的な力を持つ存在

画像引用:IMDB

この作品は高度経済成長期が終焉した、時代の過渡期に描かれています。

戦後の復興から急激な経済発展が起り、生活の豊かさと引き換えに

環境破壊が騒がれ始めていた時代。

行き過ぎた競争と技術革新が臨界点を越えて世界を滅ぼしかねないという、

漠然とした懸念が人々の頭に過っていた時代でもありました。

この物語は来るべき未来を予見したような描写が随所に見られ、

その偶然の一致が近年再発見されて騒がれたりもしました。

人間がコントロールする事の出来ない巨大な力を求めた結果、

世界の崩壊を誘発するという図式には「核」を連想せざるを得ない所でしょう。

偶然的にその「力」を手にしてしまった主人公の幼馴染の「鉄雄」が、

恵まれない境遇とコンプレックスで鬱屈した心を持っている少年である事も、

作品の普遍性に繋がっています。

本来「悪」であるこのキャラクターの弱さや醜さに、

観客は拒絶の気持ちと共にどこか感情移入してしまうのを抑える事が出来ないのです。

圧倒的な力を持ってしまった弱い一人の人間の暴走。

それを止めるのが彼を唯一理解し、助けようと命を投げ出す主人公の金田なのです。

今観ても驚く様な画の力。独創的な音楽。

CGが無い時代だからこそ感じる手作りの迫力。

そして天才・大友克洋の圧倒的な演出力。

どんなに技術が発展し、驚愕の映像が刷新されようと、

この【AKIRA】という作品が決して古びれないのは、

観る者一人一人が答えを自分の力で導き出そうという姿勢を、

物語自体が強烈に促す所に理由があります。

リアリティとイマジネーションの絶妙なバランス感覚。

荒唐無稽でありながら、背筋の凍る様な現実感も併せ持つ物語。

30年以上も前に、こんな凄い作品が日本で作られたという事は、

映画ファンやアニメーションファンにとって実に誇らしい事でもあります。

世界を作り直したいと思った時に観る映画。

この映画を観て気に入った人には是非原作漫画も併せて読んで頂きたいです。

圧倒的な破壊の後の微かな希望が感じられると思います。

このえいがひとつまみも今回で100記事目になりました。

記念回に日本映画の最高傑作をおススメ出来てとても嬉しいです。

これからも少しでも皆様のお役に立てる様な記事を心掛けてまいります。

引き続き宜しくお願い致します。