アニメーション映画

映画【マイマイ新子と千年の魔法】おつまみ【豆腐グラタン】

画像引用::IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【マイマイ新子と千年の魔法】です。

昭和30年代の防府市を舞台にしたアニメーション作品です。

空想好きの少女・新子と都会から転校してきた貴伊子との、

豊かな自然の中での友情物語が感動的です。

この映画はこんな人におススメ!!

●空想が好きな子供だった人

●田舎暮らしが懐かしい人

●昭和30年代の雰囲気を味わいたい人

●子供時代の友情を思い出したい人

タイトルマイマイ新子と千年の魔法
製作国日本
公開日2009年11月21日
上映時間93分
監督片渕須直
出演福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、本上まなみ

子供の頃の魔法を思い出したい時に観る映画

今回はかつて子供だった全ての大人の心に届く感動のアニメーション作品です。

昭和30年代の山口県防府市が舞台。

一面麦畑の自然豊かな田舎町に空想好きな活発な少女・新子が暮らしています。

大好きな祖父から様々な事を教えてもらい、想像の羽を無限に伸ばす新子。

その伸びやかな心の清々しさが、映画冒頭から観客を惹きつけます。

誰しも少なからず経験があると思うのですが、

子供の頃の自分だけの世界、空想の友達、仲間と過ごした掛け替えの無い時間。

そういったキラキラとしていて、ちょっぴり切ないあの時にしか感じ得ないワクワク感が、

この作品には満ち溢れています。

匿名によるSNSで世界と繋がるのでは無く、

空想と想像力で人と繋がり合う新子とその仲間達の姿が、

子供時代にしか感じ得なかった魔法の力を思い起こさせてくれます。

あれは信じる心が見せてくれていた景色の様な気がします。

美しい作画と、素晴らしい音楽とが豊かな物語をより一層味わい深く彩ります。

どうか大人になって忘れてしまっていた大切な気持ちを、

今作で思い出していただきたいと思います。

日常を描く事

画像引用::IMDb

この映画は昭和30年代の山口県防府市と、

千年前の周防国の物語をクロスオーバーさせて展開していきます。

千年前の様子は主人公の新子の空想の産物として描かれていますが、

その描写は実に細密でリアルに描かれていきます。

千年前の人々の生活を実に生き生きと、

しっかりとしたディティールで描く事によって、

観客にとっては目にするもの全てが経験となって蓄積されていきます。

これが数多あるアニメーション作品の中でも稀有な力を持った、

クリエイター達の情熱と努力の結晶によってなされた映画の魔法なのです。

日常をしっかりと描く事が、そもそも無から有を生むアニメーションにとっての、

生命線であるとも言えます。

物語の核心に寄り添うには、その世界そのものを体験させ得る程の、

ディティールが実写作品以上に必要なのです。

片渕監督の作品はそこにずば抜けた力を持っています。

2016年公開の【この世界の片隅に】でも片渕監督は徹底的に日常を描き尽くしました。

そうする事で観客は否応なく物語を体感し、

メッセージを直接受け取らざるを得ない状況になってしまうのだと思います。

我々からすると昭和30年代の日常も随分縁遠いわけですが、

どこか懐かしいと感じさせるのは、クリエイター達のこだわり抜いた描写の賜物なのです。

その時代を生きた人が見れば、自分の子供の頃を思い出す事でしょう。

登場人物達への共感は、まず観客をその舞台に引きずり込む描写があって、

初めて為される血の滲む努力の結晶と言えるのです。

おつまみの日常

今日のおつまみは【豆腐グラタン】です。

グラタンといってもベシャメルソースなど必要ありません。

コンソメと塩・胡椒で味を整えた牛乳に、

豆腐・ほうれん草・シメジ・ベーコンを入れてオーブンで焼き上げるだけ。

スープの様に体を温めてくれて、お腹いっぱいの満足感もある。

優しい味付けは胃に優しく、立派なお酒のお供にもなります。

肩肘張らずに食卓を彩ってくれるこういったメニューこそが、

豊かな日常の風景として記憶に残ったりしますよね。

アニメーションという魔法

画像引用::IMDb

この作品が我々に教えてくれているのは「想像する力」です。

主人公の新子は自分の住む町がかつて千年前は周防国の都で、

牛が引く車が街道を通り、賑やかな露店が立ち並び、

大きな館には貴族の姿があったであろうと想像を膨らませます。

子供にはそれぞれ自分だけの世界があり、

その中で自由な想像の羽を伸ばす事で人間として成長していきます。

その想像力は他人の気持ちを理解する事にも役立ち、

世界を寛容に捉える事にも繋がったりするのでは無いでしょうか。

一見風変りで突飛な言動も、

その子にしか見えない世界を形作る作業なのかも知れません。

その想像の芽を摘む事無く、互いの世界を面白いものと肯定的に捉える事が、

千年の時をさえ飛び越える事の出来る「魔法」そのものなのだと思います。

アニメーションとは正に想像力の塊です。

小説が言葉で描写し、実写映画がレンズで捉えるもの。

その全てを何も無いキャンパスに描いて積み重ねていく作業。

そこに何があるかを考え、絵にし、それを動かして、音を添える。

途方も無い想像の積み重ねが、一つの物語を形作り、

その物語が観客に特別な体験をもたらします。

日常を丁寧に描く事で、非日常的な体験をさせ、

一人一人にあつらえたかの様な「魔法」で、

その人に特別な感慨を与えてくれます。

素晴らしい作品は普遍的であり、個人的なものでもあります。

子供の頃の魔法を思い出したい時に観る映画。

子供の頃の気持ちを思い出したい大人も、

大人の気持ちを知りたい子供にも、

本当にじっくりと寄り添ってくれる作品だと思います。

新作の公開が楽しみな片渕須直監督の「魔法」が掛かった名作。

未見の方は是非ご覧になって下さい!