ドキュメンタリー映画

映画【AMY エイミー】おつまみ【海南鶏飯 】

画像引用:©2015 Universal Music Operations Limited.

この映画はこんな人におススメ!!

●エイミー・ワインハウスの音楽が好きな人

●天才歌手の波乱の人生を知りたい人

●成功とその代償について考えたい人

●愛し、愛されたかった一人の人間の姿を目撃したい人

タイトルAMY エイミー
製作国イギリス
公開日2016年7月16日(日本公開)
上映時間128分
監督アシフ・カパディア
出演エイミー・ワインハウス
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それでも人生は美しいと感じたい時に観る映画

皆さんはエイミー・ワインハウスというシンガーソングライターをご存知でしょうか?

私はこのドキュメンタリー映画を観るまで名前は知っていましたが、

その歌声を聞いた事がありませんでした。

どうもアルコールとドラッグに溺れて死んだらしい。

それも27歳という若さでの死であったらしい。

そんなゴシップ誌やネットニュースの記事レベルの知識しかありませんでした。

この映画を観るまでは。

彼女の生涯は波乱に満ちていました。

それは余りに苛烈な短い輝きでした。

類稀な歌声を持ち、赤裸々に自らの人間性を晒し、

儚くも力強いパフォーマンスで聴衆の心を掴み取りました。

それは誰にでも出来る事では無く、

厳しいプロの世界においても、極限られた人間にしか達し得ない様な、

驚くべき才能であったのだと感じます。

しかし彼女の生涯は困難と混乱に満ちていました。

何故、若くして成功した人間は往々にして孤独に陥ってしまうのか?

エイミーの姿を見ていると、才能ある人間が良からぬ方向へ、

自ら進んで行ってしまう姿に胸が痛みます。

それは人間にとってどうしても避けられない業なのでしょうか?

今、彼女の遺した楽曲での彼女の歌声を聞いていると全ては夢の出来事の様です。

しかし、そこには確かな人間の苦しみと喜びがあります。

彼女が自らの人生の苦難に溺れていく姿を目の当たりにして、

我々はどうして?何故?と心を揺さぶられてしまいます。

しかし彼女の歌声は必死に我々に訴えているようでもあります。

それでもやっぱり生きる事は、困難であっても美しい事なのでは無いかのと。

早熟の天才

画像引用:©2015 Universal Music Operations Limited.

エイミー・ワインハウスは早熟の天才でした。

10代の頃から歌を唄い曲を作っていました。

ビリー・ホリディの様なハスキーボイスは、

とても10代の新人歌手には聞こえない様な円熟味を感じさせます。

友人達にも恵まれて、チャンスも掴み、

その前途は希望に満ちた様に感じられました。

しかし彼女の心には常に誰にも踏み込む事の出来ない「孤独」がありました。

またその「孤独」の中に彼女の音楽の本質があったのかも知れません。

自分を客観視する事が出来て、それを作為的に見せる事が出来る。

セルフプロデュース能力とも言える、自分の見せ方を熟知した様な所が、

彼女の表情やパフォーマンスにはあった様な気がします。

ジャズをこよなく愛し、その本質を天性のセンスで体現してしまう。

その歌声は圧倒的な迫力で、どうすればこんなに若いシンガーに

この深味が醸し出せるのかと驚いてしまいます。

映画ではエイミーが如何にして音楽と向き合い、

それを体現してきたかを丁寧に描写しています。

普段の彼女は極普通の若者なのですが、

一旦マイクの前に立つと別人の様に全てを背負った様な迫力が全身に漲ります。

歌う事でしか、周りから認めて貰えなかった。

生きる為にそれを自分の武器にせざるを得なかった。

そんな彼女の切実な声が聴く者の魂を震わせるのです。

しかしキャリアの成功は必ずしも彼女を幸せにはしませんでした。

注目を集めれば集める程に「孤独」は根深くなっていってしまいます。

映画を観る私達にも、当時を知る関係者や友人にも、

彼女の「孤独」がどこからくるのかは分かりません。

その「孤独」を埋める為に過剰に摂取したお酒やドラッグが彼女の身体を蝕むまで。

彼女がどんな未来を夢見ていたのかは分かりませんが、

余りに悲しく、救いの無い結末に言葉も出ません。

夏のアジア飯

今日のおつまみは【海南鶏飯 】です。

暑い夏にはアジア飯がピッタリです。

これはカルディ様の海南鶏飯キットです。

炊飯器で鶏肉と米をソースと共に炊き上げ、

更にこの上からタレを掛けていただきます。

簡単手軽に本格的なお味が楽しめます。

夏バテ気味の我々の食欲を刺激してくれるアジア飯。

これはビールに合う一皿ですね。

音楽は永遠に

画像引用:©2015 Universal Music Operations Limited.

「27クラブ」という言葉が音楽を取り巻く世界では都市伝説の様に語られています。

若くして成功を収めたミュージシャン達が、

何故か27歳という年齢で亡くなっていってしまうという現象です。

1969年に事故で亡くなったローリングストーンズのブライアン・ジョーンズ。

1970年にはジミ・ヘンドリックスがアルコールと睡眠薬の併用で亡くなり、

同じ年にはジャニス・ジョプリンがヘロインの過剰摂取で亡くなっています。

翌年1971年にはドアーズのジム・モリソンが薬物過剰摂取の上心臓発作で亡くなり、

時を経て1994年には人気ロックバンド、ニルヴァーナのボーカルである

カート・コバーンが拳銃自殺で亡くなっています。

彼等は皆若くして類稀な才能で成功し、27歳という若さでこの世を去っています。

ここにエイミー・ワインハウスも名を連ねる事になってしまいました。

彼等の死を語る時、

人は皆その悲劇性に目を向けネガティブなイメージに捉われてしまいます。

彼等は皆心を病んでアルコールやドラッグに依存し、

それが結果として命を早めてしまった。

確かにそれは悲しくて、やり切れない事だと思います。

しかし彼等の音楽は今も色褪せる事無く聞かれ続けています。

彼等の人生は「幸せ」だったのか?

彼等の「孤独」は悲劇だったのか?

それは私達には知る由もありませんが、

その音楽が教えてくれる多くの事は理解出来ます。

同じ様な「孤独」を抱えた人達の支えになる事も出来ます。

ドキュメンタリー映画とは事実を知り、その人の素顔に近付く事ですが、

だからと言って全てを理解出来る訳ではありません。

寧ろ他人の人生を垣間見る事で、自分の人生を顧みて改めて考える事の出来る、

そんな機会にもなってくれる体験なのでは無いでしょうか?

それでも人生は美しいと感じたい時に観る映画。

エイミー・ワインハウスの生涯は困難に覆われていたのかも知れません。

しかし彼女の遺した音楽は、それでも人生は生きるに値するものであると、

訴え掛けている様に聞こえます。

あの力強い声に宿る彼女の魂が、

いつまでも後世を照らし続けくれている事に感謝したいと思います。