画像引用:©2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【モリコーネ 映画が恋した音楽家】です。
数々の映画音楽を手掛け、
世界中の映画監督や音楽家から尊敬を集めた作曲家エンニオ・モリコーネ。
偉大なマエストロの作曲に対する想いと、
彼の偉大さを伝える関係者のインタビューで構成された、
映画ファン必見のドキュメンタリー映画です!
この映画はこんな人におススメ!!
●映画が好きな人
●音楽が好きな人
●映画音楽が好きな人
●素晴らしい音楽で人生を豊かにしたい人
タイトル | モリコーネ 映画が恋した音楽家 |
製作国 | イタリア |
公開日 | 2023年1月13日(日本公開) |
上映時間 | 157分 |
監督 | ジョゼッペ・トルナトーレ |
出演 | エンニオ・モリコーネ、セルジオ・レオーネ、ハンス・ジマー、クリント・イーストウッド、クエンティン・タランティーノ |
人生を彩る音楽に包まれたい時に観る映画
映画の長い歴史に於いて、
エンニオ・モリコーネは誰よりも尊敬を集めている作曲家です。
彼の名前を聞いた事が無い人でも、
彼の作曲した音楽は聴いている事でしょう。
1960年代から映画音楽の世界に踏み入れ、
初期はセルジオ・レオーネ監督のウエスタン映画で有名になりました。
【荒野の用心棒】【夕陽のガンマン】【続・夕陽のガンマン】。
映画ファンにはお馴染みのメロディが映像と共に蘇ってきます。
挙げれば本当にキリが無いのですが、
ベルナルド・ベルトルッチ監督の【1900年】、
テレンス・マリック監督の【天国の日々】、
セルジオ・レオーネ監督の【ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ】、
ローランド・ジョフィ監督の【ミッション】、
ブライアン・デ・パルマ監督の【アンタッチャブル】、
ジョゼッペ・トルナトーレ監督の【ニュー・シネマ・パラダイス】。
名画をより際立たせる名スコアの数々、
その驚くべき多彩な音楽は正に人類の宝です。
彼はどのようにしてこの偉業を成し遂げたのか?
どの様に音楽と向き合っていたのか?
その謎の一端を窺い知る事の出来る、
貴重なインタビューの数々に魂を揺さぶられる事間違い無しです。
スクリーンの向こう側へ
画像引用:©2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras
映画音楽には大きく分けて二つのカテゴリーがあります。
既成曲とオリジナルスコアです。
映画の雰囲気にピッタリのヒット曲を持ってきて、
見事な相乗効果を挙げている作品も勿論数多くあります。
クエンティン・タランティーノ監督などはその名手であると言えます。
時代背景を説明したりその当時の空気感を表現するのにも効果的であると思います。
しかしオリジナルスコアはその作品自体を深く理解し、
その物語により没頭させる為に観客の感情を鼓舞し、
時には台詞やカメラワーク以上に如実に語り、
映画の世界に強烈に引き込んでくれるものがあります。
エンニオ・モリコーネという作曲家は、
その作品のテーマを瞬時に理解し、
それを最大限まだ押し広げる事の出来る音楽を感覚的に生み出せる人物でした。
既成の楽器だけでは無く、
時には口笛や鞭や鐘の音を効果的に使い、
作品の世界を立体的に色彩豊かに捉える手助けとしての音楽を創造します。
人間の根源的なリズムへの傾倒、
叙情を起こす旋律、
登場人物に深く感情移入させるメロディ。
モリコーネのスコアの最も素晴らしい所は、
映画を深く理解しその意味を伝える事に音符をあて、
その為のアイディアが湯水の如く湧いてくる限りない発想力でした。
映像の素晴らしさを何倍にもしてしまえる魔法の様な音楽。
作中でも言及されていますが、
彼は作曲をする際に楽器を使用しません。
いきなり譜面に音符を置いていくのです。
頭の中であらゆる楽器の音色が鳴っていて、
それを完璧にコントロール出来るのだと思います。
細部に至るまで、どんな音がそのシーンに必要であるのか。
人の心を掴む引き出しを無限に開く事が出来る。
そんな常人離れした芸当は誰にも真似出来る物ではありません。
おつまみのマエストロ
今日のおつまみは【海老入りパッタイ】です。
今回は「カルディ」様の便利な調理セットを使用しています。
具材に海老が入っているのは勿論妻の好物なので。
これ中々本格的な味でやみつきになります。
米粉の麺が甘酸っぱい味と抜群の相性です。
お好みの野菜を何でも入れられるのでヘルシー。
ビールやキリっと冷えた白ワインが合いますね。
永遠のマエストロ
画像引用:©2021 Piano b produzioni, gaga, potemkino, terras
映画の中でクエンティン・タランティーノ監督がモリコーネを評して、
「彼はモーツァルトであり、ベートーヴェンであり、シューベルトなのだ」
と興奮気味に話すシーンがあります。
モリコーネはそんな彼の評価にこう返したそうです。
「モーツァルトかベートーヴェンかは200年先に分かる」
エンニオ・モリコーネの音楽はきっと200年後の人々にも感動を与えている事でしょう。
そんな作曲家は決して多くはありません。
彼の創作の根源には常に自分の音楽への「飢え」があったのではないかと思います。
もっと良い曲を書きたいという欲求。
それはどんなに名声を得ても変わる事の無い情熱であったようです。
自身の楽曲をインタビュアーであるジョゼッペ・トルナトーレ監督に語るその顔には、
自分に対する絶対的な自信と、それでも満ち足りない向上心が見て取れます。
それがエンニオ・モリコーネという人を特別な場所に導いた根源なのでしょう。
時代を彩った名監督達とのやり取り、
クリエーター同士の譲れないエゴの衝突。
現代音楽のミュージシャン達にも影響を与え続け、
尊敬を集めるのはそういう反骨精神の様な所があるからなのかも知れません。
人生を彩る音楽に包まれたい時に観る映画。
生涯500曲以上の作品を生み出したエンニオ・モリコーネ。
彼の存在無くして今の映画界は無かったでしょう。
私達の心に大好きなあの映画のシーンが蘇る時、
そこには常に感情を鼓舞するモリコーネの音楽が寄り添っています。
それは作り物の情景ではありません。
スクリーンの向こう側にその映画を観た時の私達自身がいるのです。
そしていつまでも私達はモリコーネの音楽と共に生きていくのです。
映画がいつまでもそこにある限り、
マエストロの音楽は不滅です。