画像引用:©2014 Universal City Studios Productions LLLP. All Rights Reserved.
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【エクス・マキナ】です。
2014年公開のイギリスのSF映画。
AIへのチューリングテストを通して、
人間とは何かという永遠の命題に挑む。
ミステリアス且つ深遠な世界観で描いた、
他に類のないSF映画の異端作です!
この映画はこんな人におススメ!!
●AI技術の発展に興味がある人
●洗練されたデザインが好きな人
●驚愕の映像美を体験したい人
●人間の存在意義について考えたい人
| タイトル | エクス・マキナ |
| 製作国 | イギリス |
| 公開日 | 2016年6月11日(日本公開) |
| 上映時間 | 108分 |
| 監督 | アレックス・ガーランド |
| 出演 | アリシア・ヴィキャンデル、ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック |
人類の存在意義について考えたい時に観る映画
この作品は広域なSF映画というジャンルに於いても、
実に特異で内証的な作品であると言えるかも知れません。
【エクス・マキナ】というタイトルは、
物語の劇的な解決手法を指す、
「デウス・エクス・マキナ(機械仕掛けの神)」という言葉の略だそうです。
フィクション作品に於ける、
神の手によるご都合主義的な展開や結末。
人類がAIに希求する未来に、
少し皮肉と啓示を示した様なタイトルです。
AI技術の進歩は人類に何を与えるのか。
その先にある未来は希望なのか、それとも。
宇宙からの侵略やタイムループを描く派手な映画ではありませんが、
今作は来たるべき未来に対する警句を孕んだ、
内証的なスリラーと言える作品に仕上がっています。
今作の脚本・監督を務めたアレックス・ガーランドは、
2000年公開のレオナルド・ディカプリオ主演映画【ザ・ビーチ】の
原作小説の著者でもあり、
2002年公開のダニー・ボイル監督作品【28日後…】では脚本家として
注目を集めた人物です。
SFやホラー作品、
更には2024年公開の【シビル・ウォー アメリカ最後の日】などの
社会派サスペンス映画でも鋭い風刺性と確かな演出力を披露しています。
そんな才能豊かな秀英の出世作となったこの作品は、
謎に包まれた暗喩的な世界観と、
AIを通して人間の根源的な存在理由を考えさせる、
骨太なSFサスペンス映画になっています。
来たるべき未来の神話体系

画像引用:©2014 Universal City Studios Productions LLLP. All Rights Reserved.
物語は世界的なIT企業に勤める主人公のケイレブ(ドーナル・グリーソン)が、
広大な山岳地帯に建つ社長の自宅に招かれる事から始まります。
大統領でさえ容易に会う事が出来ないという、
大企業の社長ネイサン(オスカー・アイザック)が、
秘密保持の契約書にサインさせてまでケイレブに課したのが、
最新のAI技術を搭載したアンドロイドである
エヴァ(アリシア・ヴィキャンデル)のチューリングテストだったのです。
チューリングテストとは人工知能の性能テストの一種で、
AIと人間との差異を判別出来るかという実験だそうです。
ネイサンが開発したエヴァは、
余りに高度な性能を有している為、
自我に目覚め自身の存在理由を問う事になります。
この聡明なアンドロイド・エヴァに次第に惹かれていくケイレブは、
ネイサンを裏切ってエヴァを施設から逃がそうと模索するのです。
この映画の驚愕すべき映像の美しさと、
無駄を排したミニマムなデザイン設計、
密室での会話劇ながら退屈せずに観客を惹き込んでいく見事な脚本は、
嘗てない様なSF体験を私達にもたらしてくれます。
新たな生命を生み出す神の様な存在と、
弱さを内包した心優しき青年、
そして人間を超越したアンドロイドとの神話体系の様なストーリー展開。
そこにホラー作品で培った映像的なインパクトと、
精神世界を深堀るサスペンス要素とを加え、
見た事のない様なスタリッシュ且つ、
メンタル的な映画になっています。
おつまみの存在意義

今日のおつまみは【オクラとバナナの春巻き】です。
常に進化するAIとおつまみ。
今日は夏野菜の名脇役オクラと庶民の味方バナナ。
彼等を怖れ多くも春巻きの皮で包んで揚げてしまいました。
パリっと香ばしい皮の中からネバっとしたオクラの味わい。
バナナの方にはチョコレートソースを掛けてデザートに。
常に新しいおつまみに挑戦する我が食卓から、
おつまみの存在意義を深く考えさせる一皿でした。
人類の進む先

画像引用:©2014 Universal City Studios Productions LLLP. All Rights Reserved.
今作が公開されて以降、
AIは更に進歩し私達の生活とも密接なものとなりました。
生成AIが瞬時に作る動画の類が、
本物と見分けが付かなくなる日もそう遠くないでしょう。
人間の知能を遥か凌駕し、
映画もAIが生成する様になるかも知れません。
人間が作り出した人工知能。
彼等AIも自分達が何故作られたのかという、
人類永遠の命題の様な疑問を既に持っているのかも知れません。
古来からマッドサイエンティストによる所謂「神越え」。
フランケンシュタイン博士による例の怪物の様な、
歯止めの効かない科学の暴走が
古今東西のフィクションの中では「悪」として描かれてきました。
しかし現実世界では技術革新と経済活動は密接に連動し、
ハイテク企業が世界経済を席巻して久しい状況な訳です。
AIの進化を留める事は不可能でしょうし、
その危険性を指摘する人が数多く存在していても、
来たるべき未来の人類の運命は誰にも分かりません。
人間に代わって世界を牛耳る事だって、
映画の「ターミネーター」の様な終末が訪れる事だって、
全くの絵空事だと言い切る事も出来ない様な雰囲気を感じたりします。
この映画はAI技術への直接的な批判でも無く、
とは言えヒューマニズム讃歌でもまた無く、
現状から私達が何を選択していくのか、
その重要性を静かに問う様な作品なのでは無いかと思います。
思想的な分断や貧富格差、
更には旧態依然として宗教や人種間の対立。
そんなものの同列として、
我々人類はAIとどのように共存すべきかということについて、
この映画は改めて問い掛けているのです。
人類の存在意義について考えたい時に観る映画。
映画の黎明期、
1902年公開のジョルジュ・メリエス監督【月世界旅行】から始まった、
SF映画の長い歴史。
その流れの中でも強く印象に残る作品として、
この先何年にも渡って語り継がれる様な作品だと思います。
製作費1500万ドルの低予算で、
アカデミー視覚効果賞を受賞したという快挙と共に、
このSF的神話体系の驚くべき映画体験を、
是非共有して頂きたいと思います!



