アニメーション映画

映画【漁港の肉子ちゃん】おつまみ【鶏ハムサラダ】

画像引用:劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』公式サイト

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【漁港の肉子ちゃん】です。

西加奈子原作・明石家さんまプロデュース作品。

STUDIO 4℃制作の美しい映像。

家族の絆と生きる事の意味を問いかける、

感動必至の傑作アニメーション映画です。

この映画はこんな人におススメ!!

●とにかく明るい気持ちになりたい人

●笑って・泣いてスッキリしたい人

●家族の絆を感じたい人

●自分らしく生きる事の大切さを学びたい人

タイトル漁港の肉子ちゃん
製作国日本
公開日2021年6月11日
上映時間97分
監督渡辺歩
出演大竹しのぶ、cocomi,
花江夏樹、中村育二

元気な人から元気を分けて貰いたい時に観る映画

今回は笑って泣けるアニメーション映画のおススメです。

直木賞作家・西加奈子のベストセラー小説に惚れ込んだ明石家さんまが、

映画化を熱望しプロデュースしたという経緯があります。

何度も人生の辛酸を舐めながら前向きなエネルギーに満ちている母・菊子(肉子ちゃん)。

そんな母と各地を転々としながら暮らす娘・喜久子(キクコ)。

この母娘の強い絆を描き、笑いあり涙ありのエンターテイメント作品として、

観れば元気を分けて貰える作品になっています。

美しい色彩と細やかな描写に満ちたアニメーションの完成度は驚く程の出来栄え。

特に躍動感溢れるキャラクターの動きが素晴らしく、

世界的に評価の高いSTUDIO 4℃の作り出す世界観は圧倒的です。

昭和を感じさせる東北の漁港。

光が織り成す陰影美しい景色を眺めているだけで放心してしまいます。

日本のアニメーション作品の背景画の美しさには本当に感動させられます。

ジブリ作品で育った者としては、やっぱり人の手で描かれた絵に、

一番心を動かされますよね。

そこに確かな生活感があって、人の温もりを感じる。

丁寧に描かれた贅沢な背景の中に、全身で浸る幸せを味わえる作品です。

~因みに今回は記事後半にネタバレが含まれるのでご注意お願い致します~

母娘の歪な絆

この作品の主題は母娘の関係性の機微ですが、

かなり特殊な境遇にあるので、普遍的かと言うと少し違うかもです。

余りにお人好し過ぎて、付き合った男達に悉く騙され不幸を背負いこむ肉子ちゃん。

そんな母を反面教師にしてしっかり者に育った娘のキクコも思春期になり、

誰にも言えぬ悩みに憂鬱を抱え日々を過ごしている。

まるで立場が逆転した様な子供じみた母と大人っぽい娘。

歪な関係性ながらも、深い絆で結ばれた2人の日常がテンポ良く描かれ、

自然と物語の世界に引き込んで行く演出は秀逸です。

どんな家庭にも他人には窺い知る事の出来ない事情があり、

本人達にしか理解出来ない絆の形があるものです。

感情の赴くままに生きる母には、デリカシーも忖度もありません。

現代のコンプライアンスから逸脱したかなりの危険人物。

勿論フィクションの人物としてデフォルメされたキャラクターではあるのですが、

こういう強烈な個性を持った人って、まだまだ世の中にわんさといると思うんです。

近くにいたらちょっと迷惑かもなという様な人物ですが、

常に前向きで、人に優しい。

竹を割った様な気持ちの良い性格で、底抜けに明るい。

こんな天然記念物の様な肉子ちゃんの生き様が、

観ている我々を自然と楽しい気持ちにさせてくれるのです。

悩める思春期真っ最中のキクコが、

呆れながらも絶大な信頼を寄せる姿に家族の温かみを感じさせます。

他人の目には歪に見えても、その絆はどこまでも真っすぐなのです。

肉食夫婦の健康メニュー

今日のおつまみは【鶏ハムサラダ】です。

肉食夫婦を自負する我々も体の事は考えないといけません。

低カロリー・高タンパク質の健康メニューです。

塩・胡椒で下味を付けた鶏ムネ肉をブロックのままラップして、

更にジップロックで密封します。

それを熱湯で7~12分茹で、鍋を火から外して冷めきるまで余熱でじっくりと加熱。

ギリギリレアな感じが柔らかくて美味しいです。

ドレッシングはマヨネーズと粉チーズ・レモン汁。

粒マスタードなんかもよく合います。

夫婦揃っての食いしん坊ですが、

健康を考えながら満足感も得られる、我が家の鉄板メニューになっています。

本当の母娘の姿

画像引用:劇場アニメ映画『漁港の肉子ちゃん』公式サイト

~ここから考察の都合上ネタバレが発生します。まだ映画を観ていない方はご注意下さい~

母娘の絆がテーマの今作品ですが、この母娘には血縁関係がありません。

肉子ちゃんは育児放棄した友人の娘を育ててきたのです。

その秘密を打ち明けられずにいる肉子ちゃんですが、

当のキクコはそれを知っています。

早熟なキクコは全てを自身の胸中に仕舞い込み、

育ての親である肉子ちゃんの優しさに気遣っていたのです。

立場が逆転した母娘関係の互いを思いやる気持ちが胸を打ちます。

長い間、寝食を共にし、同じ物を見て、同じ様に思う。

ぶつかり合う事で距離感を学び、言葉が無くても通じ合う。

夫婦にも血縁は無いですが、絆は生まれます。

どんなに周りから奇異に映ろうが、笑われようが、

この母娘の絆は固く分かち難いものでした。

世の中には様々な家族の形があります。

本人達に何の落ち度がなくても、社会的に弱い立場に立たされる人達もいます。

人間が社会で生きていく上で避ける事の出来ない軋轢は、

容赦無く、無差別に降り掛かります。

常に明るくパワフルな肉子ちゃんにも、人に言えぬ苦しみがあり、

孤独と不安で押し潰されそうな過去がありました。

その人生に光を当てていたのがキクコという存在でした。

命掛けで守るべき対象だった娘に、守られてもいた日々。

辛い時こそ笑っている肉子ちゃんの生き様に本当の家族の絆を感じます。

元気な人から元気を分けて貰いたい時に観る映画。

加齢と共に緩む涙腺が崩壊するも厭わずに、

前向きな気持ちになりたい時には、感情を思いきりデトックスするに限ります。

日本アニメーションのプロフェッショナルが集結し、

心に染みる物語を丁寧に作ってくれました。

色々と斜に構えたくなる昨今ではありますが、

一時肩の力を抜いて泣き笑ってみるのは如何でしょう?