SF映画

映画【アバター:ウェイ・オブ・ウォーター】おつまみ【テイクアウトパーティー】

画像引用:©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

この映画はこんな人におススメ!!

●映像技術の最先端を体験したい人

●水の中の世界を体感したい人

●迫力のアクションシーンに飢えている人

●家族の絆を感じたい人

タイトルアバター:ウェイ・オブ・ウォーター
製作国アメリカ
公開日2022年12月16日(日本公開)
上映時間192分
監督ジェームズ・キャメロン
出演サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、
シガニー・ウィーバー、スティーヴン・ラング、ケイト・ウィンスレット

水中世界を体感したい時に観る映画

正に驚愕の映像体験がここにあります。

前作【アバター】の美しい森の風景が今回は水の中の世界になり、

圧倒的な没入体験をもたらしてくれます。

監督は前作同様巨匠ジェームズ・キャメロン。

作品毎に新たな表現に挑戦する時代の革新者は今回、

俳優達の水中演技をパフォーマンス・キャプチャと呼ばれる手法で

デジタル加工し、見た事の無いリアルな

表情・動きをキャラクターに施しました。

フルCGとは違う人間の身体の重みを感じるアクションシーン。

俳優達の演技をダイレクトに反映した感情表現。

王道をいく普遍性を持った物語を、

圧倒的な説得力を持った映像が後押しするのです。

特に今作の驚くべき所は、

余りに美しく色彩豊かな水中世界の表現です。

わたくしころっぷはその昔趣味でスキューバダイビングをしていたのですが、

海の中の空間的な表現が実にリアルで、

キャラクター達が縦横無尽に水中を駆け回るシーンでは、

「水」そのものの存在を感じる様な映像に終始見惚れてしまいました。

ジェームズ・キャメロンのみならず、

ハリウッドのあらゆる才能達が夢見てた「想像」の世界が、

技術革新によって実現されていく感慨深さのある作品でもあります。

映画に於ける最高到達点を常に更新し続ける伝説の映画監督。

ジェームズ・キャメロンのライフワークは

その熱量を微塵も損なう事無くまだまだ私達を驚かせてくれるようです。

世代交代を描いた物語

画像引用:©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

前作の【アバター】で主人公だった

サム・ワーシントン演じるジェイク・サリーは、

今作では息子達の活躍を影で支える脇役へとスライドしています。

頼りがいのあるしっかり者の長男ネテヤムと、

好奇心旺盛でやや無茶なトラブルメーカーの次男ロアク。

まだ幼い純真無垢な末娘のトゥクに、

前作に登場したグレイス博士のアバターから生まれた

不思議な能力を持つ養女のキリ。

ジェイクと妻のネイティリは

森の中で家族と共に平穏な暮らしを送っていました。

しかし前作で死んだ筈の宿敵、マイルズ・クオリッチ大佐が、

人間とナヴィのDNAを掛け合わせた人造生命体として復活し、

ジェイク一家への復讐に燃え執拗に追ってくる中、

家族は森の中から新天地を求め海の世界へと逃れる事になります。

この慣れない新天地での暮らしの中で、

家族それぞれが葛藤を抱えながらも必死に順応しようと奮闘する姿は、

現代の難民問題や人種問題を発起させる描写にもなっています。

今作でもジェームズ・キャメロンは侵略者である人間達を、

徹底的に「アメリカ」的な強権主義として描き、

資源搾取や土地を奪う行為に西部開拓時代を彷彿とさせる

批判精神を脚本に込めています。

それはまた現代に於けるトランプ政権の国外への干渉や、

大企業主導による環境破壊的な開発競争、

更には宗教間や人種間にある価値観の相違といった

普遍的かつ早急の社会的テーマにも踏み込んだ設定を盛り込んでいるのです。

作家とは自身のテーマを何度も繰り返し表現するものですが、

ジェームズ・キャメロンにとっての体制への懐疑の目、

更には環境への強い関心はこの作品でも根幹になっているようです。

映画の正しい見方

今日のおつまみは【テイクアウトパーティー】です。

超ド級の娯楽大作を鑑賞するに当っては、

我々観客に必要な心構えはこれですよね。

そう、パーティー感です。

今回は初めて訪れたスーパー「ロピア」で噂のイタリアンピザを購入。

そして近所の「バーガーキング」でポテトとナゲットを更に追加。

お昼ご飯なのでお酒は控えて

映画鑑賞公式ドリンクのコカ・コーラを氷入りのグラスで。

お腹いっぱい、胸いっぱいの一時。

これぞ映画の正しい鑑賞法ですね。

種を越え理をも越えた「絆」

画像引用:©2022 20th Century Studios. All Rights Reserved.

今作に於いての惑星パンドラの民ナヴィ達は、

そのビジュアルや生活様式からして世界各地の先住民達を発起させます。

アメリカの先住民であった所謂ネイティブ・アメリカンの種族を連想させたり、

今作では海で生活するメトカイナ族という種族が登場するのですが、

彼等は明らかにニュージーランドの先住民マオリを彷彿とさせます。

彼等の豊かな文化風習が科学技術によって蹂躙されるという構図は、

正に西部劇的なものですが、

彼等先住民達が自然を畏敬しあらゆる種の動物達と交感する姿には、

超常現象としてそこにファンタジー的な要素も加えられていきます。

星の根幹に流れる力と呼応し、

ナヴィ達は「個」としての存在から「全体」の力へと

繫がる不思議な能力を宿しているのです。

言葉を介さずとも動物達と意思を共有し、

その誕生から死後まで星の力によって生かされる。

全てが原子レベルで繋がっていて「意思」が力を持つとなると、

どうしても宗教的なイメージや超能力などが発起させがちですが、

これらが根源的に生き物が持つ力であると、

どこか理屈を越えた所に説得力を持たせられるのが、

この作品の映像の力なのだと思います。

私達の常識を超えた所にある物語性。

これだけ壮大なストーリーと最先端の映像技術を駆使して、

ジェームズ・キャメロンが達成したいと思っている頂きは、

実は本当にシンプルな「信じる力」の復古なのではないかと思います。

嘗て人類が持っていたその力が、

この混迷の時代を生き抜く知恵であると。

この大仰な大河ドラマは私達に問い掛けているのです。

水中世界を体感したい時に観る映画。

そして物語は3作目の【アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ】へと続きます。

ジェイクが逃げる事を止め、戦い抜く事を誓って終わる今作。

更なる戦争の広がりを予見させるものになっていますが、

ジェームズ・キャメロンと共に辿り着く物語の終着点が、

美しい惑星パンドラと共にある事を願って止まないです。