画像引用:© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【イエスマン】です。
悩める現代人にあえて選択の不自由を提案した、
ホロっとさせるコメディ作品です。
この映画はこんな人におススメ!!
●そろそろ否定論者は卒業したいと思っている人
●すぐに自分を友達と比べ、恵まれないとイジける人
●協調性の大切さを学びたい人
●とにかく前向きになりたい人
タイトル | イエスマン |
製作国 | アメリカ、イギリス |
公開日 | 2009年3月20日 |
上映時間 | 104分 |
監督 | ペイトン・リード |
出演 | ジム・キャリー、ズーイー・デシャネル ブラッドリー・クーパー、テレンス・スタンプ |
とにかく前向きになりたい時に観る映画
今回はとにかくどんな手段を使ってでも前向きになりたい人にお勧めの映画です。
ジム・キャリーの顔面芸を眺めていれば、大抵の人は元気になるかと思いますが、
この作品はその設定が既に前向き強制システムの様な物語なので、
悩み多き現代人にとって、一つの心理の的を得た特化型映画と言えるかも知れません。
主人公の銀行員は、何かの決断に迫られた時には、常に「NO」を選ぶ人間でした。
失敗への恐れや、他人への不寛容。ある種の諦めを持って人生を歩んでいます。
確かに自分の周りの世界は穏やかで、波風が立たない様ですが、
彼の生活は閉じていて、孤独ですらあるようでした。
それがある出来事をキッカケに「YES」しか選択出来ない様になってしまいます。
彼の生活には混乱が起こり、目まぐるしい変化が押し寄せ、バランスが崩れていきます。
しかしその変化がもたらしたものこそ、自己肯定の第一歩だった様です。
ジョン・レノンはYESを選んだ
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2022/05/john-lennon-g649a6b6d9_640.jpg)
ちょっと脱線しますが、1966年にロンドンでジョン・レノンがある個展に訪れた時の話。
そのギャラリーの片隅に無造作に置かれた一脚の脚立。
天井からは虫眼鏡が吊るされていました。
ジョンは好奇心に駆られ、脚立に上り、虫眼鏡を手にし、天井に小さな文字を見つけます。
そこには「YES」とだけ書かれていたそうです。
ギャラリーで個展を開いていたのは、ジョンの後の妻になるオノ・ヨーコ。
ジョンはその天井に「NO」や否定的な言葉が書かれていたならば、
すぐさまギャラリーから立ち去っただろうと、後に回顧しています。
そこに肯定の言葉があったからこそ、「Imagine」は生まれたのです。
映画の様に全ての選択に「YES」で答える事は困難だし、乱暴な行為かも知れません。
しかし、肯定からしか想像力は生まれず、
想像からしか平和は導かれないのではないでしょうか。
魚を肴に
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2022/05/IMG20220506205149-768x1024.jpg)
今日はスーパーで割引になっていた鮭をムニエルにしました。
塩・胡椒にバターのみの味付けで、何でこんなに美味しいのでしょうかね。
付け合わせのキャベツも人参も塩・胡椒でグリルしただけ。
シンプルな料理は素材のポテンシャルを全肯定する行為だと思います。
夫婦揃って食いしん坊ですが、こと酒の肴に関しては、
シンプル・イズ・ベストに勝る創造はあり得ないと思っています。
偉大なるイエスマン
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2022/05/yes_man_photo_0-359013044.jpg)
画像引用:© 2022 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.
我々日本人は会社や組織などの他者とのコニュニティーに於いて、
とかく「イエスマン」として画一化されてしまう国民性があるかと思います。
右に倣えで平均を取る事を、美徳の様に教育する慣習がまだ根強いのかも知れません。
そこでよく耳にしたのが「NOと言える日本人」という戒めの様な標語。
欧米コンプレックスの現れとも言える自虐的な考え方ですが、
主張するのが苦手な国民性を鼓舞する為の、訓戒のつもりだっだんでしょう。
本心からの「YES」では無いのに、周りと合わす為に、出る杭にならない為の嘘の肯定。
映画の主人公も最初は本心の「YES」ではなく、その為に頼まれた事は全て断れず、
それまでのバランスが崩れて、仕事や私生活に弊害が生まれてきます。
しかし全てを受け入れる、肯定する、引き受けるという事を続ける内に、
今度は彼自身の内面に変化が起こっている事に気付きます。
否定では無く、肯定する事で想像する習慣を手にしていたんですね。
想像力は世界を変え得る。大袈裟でこの映画の主題とは違うかも知れませんが。
生き生きと世界を肯定するジム・キャリーの表情には、
互いの存在を肯定し、想像する力で平和を説いた、
ジョンとヨーコの姿が重なって見える様な気がします。