画像引用:IMDb
こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【サイダー・ハウス・ルール】です。
青年の成長と、厳しい時代に生きた人々の姿を丁寧に描いた、
感動のヒューマンドラマです。
この映画はこんな人におススメ!!
●自分を見つめ直したいと思う人
●自分の知らない世界に行ってみたい人
●ルールに縛られたくない人
●人の役に立ちたいと思っている人
タイトル | サイダー・ハウス・ルール |
製作国 | アメリカ |
公開日 | 2000年7月1日(日本公開) |
上映時間 | 131分 |
監督 | ラッセ・ハルストレム |
出演 | トビー・マグワイア、シャーリーズ・セロン マイケル・ケイン、デルロイ・リンドー、ポール・ラッド |
自分探しで外の世界を見たいと思った時に観る映画
今回は名匠ラッセ・ハルストレム監督の感動ドラマをおススメします。
孤児院で育った青年が、自分探しの為に外の世界に旅立ち、
色んな経験を通して成長するという、どう転んでも感動必至の王道プロットなのですが、
まんまと泣きます。もう涙腺崩壊覚悟で観るしかないです。
主人公の父親代わりの医者の役で出演した、マイケル・ケインが
本当に素晴らしい演技を見せつけます。円熟の極みとも言うべき包容力と、
チャーミングな雰囲気で前半の良い所、根こそぎ持って行きます。
アカデミー助演男優賞をこの作品で受賞しましたが、納得の演技です。
この映画の魅力は人がその境遇や困難から学び、強く成長していくという物語の定石と、
第二次世界大戦当時のアメリカの田舎の雰囲気をリアルに描写した丁寧な演出が、
確かな演技力を持った俳優達に支えられながらじっくりと味わえる所にあります。
声なき声に耳を傾ける
映画では孤児、季節労働者、堕胎を余儀なくされた女性達、性的虐待を受けた女性など
社会的に弱い立場にいる人々の声なき声に焦点を当てています。
長い年月を掛け、少しずつですが変化してきた様に見える社会が抱える問題の数々を、
どんな人達が苦しみ、悲しみ、生きてきたかを描く事で、観客に問題提起していきます。
映画のタイトルでもある「サイダー・ハウス・ルール」とは、
黒人季節労働者が生活する宿舎に貼られた、生活喚起の為に書かれた「ルール」の事です。
しかしここで寝起きする黒人労働者達は皆、文字が読めません。
壁に貼られた「ルール」は全く無意味なのです。書かれた内容も無意味なものでした。
社会が与える「ルール」や「法」が、必ずしも人々の生活に意味を成すとは言えないという
少々、皮肉な例です。
原作者のジョン・アーヴィングや監督のラッセ・ハルストレムが、
ここに込めたメッセージは、「ルール」を尊守する事が重要なのでは無く、
例えそれを破る事になろうとも、声なき声に耳を傾け、
自分の信じる方法でそれに向き合う事の大切さなのではないでしょうか。
おつまみにルールはない
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2022/05/IMG20220513192154-768x1024.jpg)
ハートフルなヒューマンドラマの合間に、急に茶色い物体の登場ですが。
これは春巻きの皮に豚挽肉とクリームチーズとコーンを入れて、クルクルと巻き、
油で揚げた妻の創作おつまみシリーズです。
カリカリの春巻きの皮と、ジューシーな挽肉の相性が抜群の一品です。
我が家では餃子・焼売・春巻きの皮は何でも包んで良いルールです。
邪道だろうが、B級だろうが、旨いが正解、正義です。
酒の肴探しの旅は永遠に続きそうな気配です。
自分を見つけたら帰る場所
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2022/05/The-Cider-House-Rules.jpg)
画像引用:IMDb
人は旅に出たらやがて帰ります。帰る場所があるから旅立つのかも知れませんね。
主人公の青年は自分が何者なのか探す為に外の世界に飛び出しますが、
そこで出会った様々な人との日々を通じて、自分が何をすべきなのかを見つけます。
「ルール」では補いきれない人間の苦しみや、悲しみに、自分から寄り添い、
分かち合う意思と行動こそが、主人公が見つけた「自分ルール」なのだと思います。
私たちも日々の生活で、「法律」という「ルール」の中で生きています。
社会秩序の為に、「法律」を守る事は大事な事ですが、
それ以上に人間としての本当の豊かさと、相手の為につく「嘘」の中にある温もりに、
ハッとさせられる作品だと思います。
ラッセ・ハルストレム監督の作品は本当に傑作揃いです。
この作品を観て興味を持ったら、是非「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」と
「ギルバート・グレイプ」もご覧ください。
どちらも一生の宝物になり得る作品だと思います。