サスペンス映画

映画【ゴーン・ガール】おつまみ【カプレーゼ】

画像引用:IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【ゴーン・ガール】です。

突如失踪した妻と、殺人容疑を掛けられた夫。

サイコサスペンスの体を取った夫婦間の普遍的物語。

鬼才・デヴィッド・フィンチャー監督の意地悪な、

クリエイター・エゴが爆発したトラウマ映画の誕生です。

この映画はこんな人におススメ!!

●夫婦生活に一言ある人

●ヒリヒリするサスペンスが観たい人

●馬鹿な夫に危機感を持たせたい人

●怖い妻の免疫を付けたい人

タイトルゴーン・ガール
製作国アメリカ
公開日2014年12月12日(日本公開)
上映時間149分
監督デヴィッド・フィンチャー
出演ベン・アフレック、ロザムンド・パイク、
ニール・パトリック・ハリス、キャリー・クーン
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人の持つ深い闇を見てみたいと思った時に観る映画

今回の映画はもれなくトラウマ化間違いなしの衝撃作です。

【セブン】や【ファイトクラブ】で人間の深い闇を描いてきた、

鬼才・デヴィッド・フィンチャー監督が満を持して世に問う夫婦の物語。

まるでホラー映画の様な恐怖と、サイコサスペンスの様なハラハラ感満点の149分間。

エンドロール後のモヤっとした底知れぬ不安は後味最悪。

正に覚悟して鑑賞する事をお勧めします。

結婚という人類不変の命題に対する、強烈で辛辣な問題提起。

一見突飛な絵空事の様な物語ですが、

その深淵は鏡を覗き込んだかの様に自分自身を映し返し、

鋭く反射する恐怖を内包している事に気が付きます。

赤の他人が一つ屋根の下で暮らす夫婦という不可思議の、

その究極的な恐怖の形を観る者に強烈に刻み込むことでしょう。

人間とは如何に不寛容で歪な入れ物であるか。

躊躇の無い振り切った表現が、鮮烈な印象を残す作品になっています。

怖い物見たさで、恐る恐る覗いてみると、

存外に後を引くので要注意です。

消えた妻、追い詰められる夫

物語は裕福な家庭に於ける妻の失踪事件から端を発します。

警察の捜査が進む中、次第に夫であるニックに疑いが掛かる方向になっていきます。

が、映画は割と早い段階で妻のエイミーが登場し、失踪を偽装している事が明かされます。

定職に就かず、浮気までしていた夫に対する、壮大で周到な復讐の計画だったのです。

その徹底振りが常軌を逸したレベルで恐ろしい。

まるで未来を予見したかの様に警察の捜査を誘導し、世間のイメージを操り、

ニックを妻殺しの容疑者に仕立て上げていきます。

ここまでするか!というエイミーの行動力には恐怖と共に、

妙な爽快感すら持ってしまいます。

追い詰められた夫に、無実を証明する術がまるで無い所も実にリアルです。

女性を本気で怒らせてしまった男の末路が見るも無惨。

世の夫は本当に背筋が凍る展開です。

何よりも怖いのは人間の心。

冷静に夫を追い込んでいくエイミーの無機質な表情の怖さ。

感情が分からない人間の怖さは何よりも勝りますよね。

物語の中でシクシクと腹を付く様に恐怖を増強していく、

デビッド・フィンチャー監督の真骨頂とも言える描写がこの作品でも

強烈な印象を残します。

鉄板メニュー

今日のおつまみは【カプレーゼ】です。

言わずと知れたワインのお供NO1の優等生です。

イタリア料理は素材の味を最大限に活かしたシンプルさが魅力です。

キリっと冷えた白ワインには最高のおつまみです。

暖かい日が続いて春めいてきたこの頃。

爽やかなカプリ島の風を感じるメニューは、

この辛辣な恐怖映画の緊張感を和らげてくれます。

何が妻を狂気に走らせたか

画像引用:IMDb

自らの失踪を計画的に実行し、夫に殺人容疑を向ける。

徹底的に獲物を追い込むハンターの様なエイミーの言動は衝撃的です。

一体何が理想の妻エイミーを凶行に走らせたのでしょうか。

エイミーは幼少期から「アメイジング・エイミー」という父親が執筆する

ベストセラー児童文学のモデルとして育ちます。

完璧な少女を周りから求められ、それに応えて生きてきました。

ニックとの結婚生活に於いても完璧な妻を演じる事で、

自身のアイデンティティを保ってきました。

エイミーは夫のニックにも理想の夫像を要求しますが、

結婚生活が5年過ぎ、ニックの気持ちがダレていくのを見過ごせません。

エイミーにとって、最も大切な事は常に完璧な存在として

周りから見られ続ける事。

その為にニックにも完璧な夫を演じる続ける事を迫るのです。

しかし実際には価値観も生活スタイルも違う夫婦は、

完璧を演じ続ける事に限界がきます。

夫の浮気を一つのキッカケに、エイミーは自身の失踪という劇的な展開で、

世間の注目を集め夫に復讐を企てます。

正に偽りの人生を生き続けてきたエイミーの狂気の末路なのですが、

誰しも多かれ少なかれ自分の役割を演じる事で、

自意識を保っている所はあるのでは無いでしょうか。

周りの目を意識せずに生きるのは実に困難です。

消えた妻が求めていたのは理想の夫を演じさせ続ける事。

その為には手段を択ばないエイミーという女性像が強烈な印象を残します。

人の持つ深い闇を見てみたいと思った時に観る映画。

夫婦の本質の一面を非常にシニカルな視点で描いた今作。

悪い冗談の様な数奇な物語は、

鬼才監督が我々に仕掛ける意地悪な問題提起でもあります。