SF映画

映画【レディ・プレイヤー1】おつまみ【ジャーマンポテト】

画像引用:Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【レディ・プレイヤー1】です。

仮想世界で繰り広げられる壮大な冒険を描いた、SFアクション大作です。

この映画はこんな人におススメ!!

●ゲームやアニメが好きな人

●80年代のポップカルチャーが好きな人

●スピルバーグの作品が好きな人

●仮想世界に興味津々な人

タイトルレディ・プレイヤー1
製作国アメリカ
公開日2018年4月20日(日本公開)
上映時間140分
監督スティーブン・スピルバーグ
出演タイ・シェリダン、オリヴィア・クック、
ベン・メンデルソーン、サイモン・ペッグ、森崎ウィン

仮想世界を一足先に味わいたいと思った時に観る映画

今回の映画はおもちゃ箱をひっくり返した様な作品です。

ありとあらゆる映画・ゲームのキャラクターやマシンが、

次から次へと物語のマテリアルとして登場します。

本当に数え切れない程のオマージュやパロディのクロスオーバーなのですが、

例えば、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に登場するタイムマシンのデロリアン。

「キングコング」に「アイアン・ジャイアント」や「バットマン」の様なキャラクター達。

日本のポップカルチャーへのオマージュも満載で、

「メカゴジラ」や「ガンダム」が出てきたり、ゲームの「ストリートファイターⅡ」や、

アニメの「AKIRA」なんかのモチーフを引っ張って来たりしています。

極めつけはスタンリー・キューブリック監督のモダンホラー作品「シャイニング」。

主人公達が映画の舞台となったホテルに入っていくシーンは、完璧な再現率で秀逸でした。

全ては仮想世界の中での出来事なのですが、所謂メタバースが進化過程にある昨今、

この作品で描かれている世界は、すぐそこまで来ている様にも感じます。

仮想世界は現実逃避の行先なのか?

人は誰しも多少の変身願望を持っていたりします。

自分以外の存在になって、自分とは違う人生を生きてみたいと思ったりしますよね。

やっぱり仮想世界の存在意義って、そこにあるんでしょうかね。

生まれ変わったら何になりたい?という質問が意味無くなってしまう世界ですもんね。

そこでは「死」の概念すら超越し、人生を何度もやり直せる超消費社会の様です。

現実世界での不満や不安こそ、この世界を「ユートピア」に押し上げる原動力です。

かりそめの成功や評価が、目くらましの様な満足感を提供してくれます。

仮想世界は、現実逃避の行先なのでしょうか?

映画「マトリックス」の様に人間はシステムに飼い慣らされていくのでしょうか?

創造主の頭の中

映画では仮想世界の創造主が残した遺産とそのポストを巡る、

全人類参加のバトルロワイアルの様相になっていきます。

ゲームに参加し、他者を出し抜き勝利した者が、神に等しい力を手にするのです。

そのゲームに勝ち抜くヒントが、創造主の頭の中にあるというのがポイント。

神の教えを読み解く。ややキリスト教的な物語構造がここにあります。

権力や金の力だけではこのゲームに勝利する事は出来ない。

何の為に戦うのかが重要であると説いているようです。

主人公の青年も例に漏れず、現実世界では恵まれず、

くすぶりながらの生活を送っています。友達も恋人もいない。

一発逆転の成功を目指してゲームに明け暮れるしかない、多くの人々の代表的な存在です。

そんな彼が出会ったのが、現実の世界を変えようとするヒロインでした。

彼女の存在が、主人公の戦う意味を変え、自分自身と向き合うきっかけになっていきます。

現実世界も捨てたもんじゃない

今日のおつまみはジャーマン・ポテトです。

ジャガイモの薄切り、ベーコン、ホワイトマッシュルームを

オリーブオイルたっぷりで炒める。

味付けは塩・胡椒にバジル・オレガノのハーブ系。仕上げは粒マスタードです。

これまたシンプルで簡単料理ですが、お酒に良く合うメニューです。

映画の仮想世界で出来ない事の一つが食事だそうです。

それは当たり前ですね。アバターが代わりに食べるっていう訳にはいきません。

いや、むしろこの喜びをアバターなんかに奪われたくはないですね。

本当の自分を探す物語

画像引用:Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

何でも思い通りになる、夢の国のはずだった仮想世界。

それぞれがそこで叶えたい事、理想の自分の姿、憧れの生活は結局すべて仮想でした。

現実世界と少しも変わらず社会の歯車として生き、課金され、搾取されてしまう。

本当に大事な物は何なのか。

この映画は、すぐそこにある近未来に我々が直面する問題を内包しています。

辛い現実から逃げる手段。邪魔なものを排除する力。

それらを追い求め、突き詰めた先にどんな世界が待っているのかを。

主人公の青年は苦労の末に辿り着いた神の部屋で悟ります。

現実をそのまま受け入れて初めて、それを変える事が出来るのだと。

自分のあるがままの姿で生きる事の困難と、戦い続けるべきなのだと。

あいかわらず、スピルバーグの映画は抜群に面白くて、深いです。