アニメーション映画

映画【千年女優】おつまみ【イカ明太子】

画像引用:IMDb

こんにちは!ころっぷです!!

今日の映画は【千年女優】です。

日本のアニメーションの歴史に大きな影響を与え、

惜しくも2010年にこの世を去った今敏監督作品。

一人の女優の一途な恋心を、

映画と現実の世界を自在に駆け巡り、回想するファンタジックな物語。

圧倒的な脚本と演出、平沢進の音楽も印象的な、

伝説的アニメーション映画です。

この映画はこんな人におススメ!!

●一味違うアニメーションが観たい人

●一途な恋心に共感出来る人

●今敏監督の演出にシビれたい人

●現実と虚構の垣根を取り払いたい人

タイトル千年女優
制作国日本
公開日2002年9月14日
上映時間87分
監督今 敏
出演荘司美代子、飯塚昭三、小野坂昌也、
山寺宏一、津嘉山正種
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虚構の世界に旅立ちたい時の観る映画

今回はアニメーション映画【千年女優】。

2010年に亡くなった今敏監督の代表作です。

物語は引退した伝説の女優・藤原千代子の秘められた恋路にまつわるストーリー。

ある男に一途な想いを寄せる千代子が様々な映画のキャラクターに七変化しながら、

悲恋の真相を語っていきます。

インタビューによって回想される千代子の記憶を、

彼女が出演した映画のシーンとして再現。

目まぐるしくシーンが変化していき、

加速度的に観客を引き込んでいく今監督の見事な脚本。

女優の人生そのものが一遍の映画の様に、

劇的で抒情的な物語として描かれていきます。

今監督作品の大きなテーマである「虚構と現実」がこの映画でも取り上げられています。

虚構を演じる事が仕事の千代子と、

一人の人間として現実を生きる千代子。

そのどちらも互いに相関関係にあり、

嘘の物語と事実のせめぎ合いが実にスリリングな表現になっています。

劇的な人生と煌びやかな虚構。

その現実と夢の狭間で一人の人間が必死に生き抜く姿を、

今監督は見事な人生絵巻として描き出していきます。

歴史の生き証人

関東大震災の年に生まれ、

太平洋戦争を生き抜き、

戦後の高度経済成長を経験した世代。

現代の日本の礎となった人々の生活や時代の風潮が、

この作品の端々には伺えます。

そこに描かれた市井の人々の生活の機微が、

壮大な物語にリアリティと説得力を与えています。

また千代子が出演する映画のシーンとして、

戦国時代から幕末、明治期、大正期など日本の歴史や文化に触れる事で、

一人の一途な片思いのストーリーが宿命的な大きな物語へと昇華していきます。

この辺りの描き方に今監督の持つ歴史観や死生観が滲み出ている様で興味深いです。

人は誰でも自分の人生の主人公ですが、

世間の荒波の中ではちっぽけな存在かも知れません。

しかしそれを虚構の力(イメージの飛躍)によって普遍的かつ、

皆が注目し得るエンターテイメントに築き上げる事が出来るのが、

今監督の非凡な才能だったのだと思います。

荒唐無稽な展開として観客を楽しませつつ、

深い人生考察に基づいた脚本作りが成されています。

千年おつまみ

今日のおつまみは【イカ明太子】です。

シンプルで簡単なおつまみですが、間違い無い一品です。

スーパーで予めボイルされていたイカなので、

下拵えの面倒もありません。

ほぐした明太子とマヨネーズを少々、イカにあえて

枝豆を散らすだけ。

これもキリっと冷えた日本酒や白ワインなんかによく合います。

千年、想い続ける

画像引用:IMDb

映画では主人公の千代子が学生時代に出会った男との悲恋を描いています。

相手は特高警察に追われる政治活動家の画家。

怪我をしていた男を自宅の蔵にかくまい、いつか平和な時代が来たらまた逢う約束をする。

結局名前も聞けず、その顔すら記憶から抜け落ちてしまった男を、

生涯一途に想い続ける千代子。

今の時代、人はSNSで簡単に出会い、繋がっていきます。

瞬時に世界中の情報を得たり、逆に発信したりを日常的に繰り返しています。

便利で合理的になった私達の生活と、

千代子の生涯とは余りに違っていて、昔話の様に聞こえるかも知れません。

しかし人が人に想いを寄せて、繋がりたいという欲求に違いはありません。

自分の生きがいとなる様な目標を得た千代子は、

人間としての魅力を得て映画スターとなりました。

人生を掛けて約束の地を目指した彼女の生き様は壮絶で、輝いています。

女優として様々な人物になり、その人生を生きる事で、

自分自身の人生の意味も築き上げていくのです。

今監督がこの壮大な物語で我々に伝えたかったメッセージは、

バーチャルでもリアルでも、その人らしい信念を持って生き続ける事で、

困難の先には素晴らしい景色が待っているという事だと思います。

限られた時間をどうやって使うかは本人次第です。

そこにテクノロジーの進化やツールの存在は関係ありません。

生の意義は相対的に誰かと比べられるものではないのだと、

今監督は静かに現代の観客に諭してくれているようです。

虚構の世界に旅立ちたい時の観る映画。

全てが虚構の様な現代人の生活ですが、

何の為に生きるのか、あるいは誰に千年の時を捧げるのか。

本質的な生き方を問う、深い考察を促す物語だと思います。