こんにちは!ころっぷです!!
今日の映画は【SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬】です。
世界的な写真家・鋤田正義の実像に迫るドキュメンタリー作品。
デヴィッド・ボウイやYMOなどのジャケット写真でも有名な写真家の、
本人のインタビューと関係者の証言で浮かび上がってくる写真の神髄。
写真を撮る事と撮られる事の本質に迫る見応えのある作品です!
この映画はこんな人におススメ!!
●写真が好きな人
●70年代のロックカルチャーに興味がある人
●芸術家の本質を知りたい人
●常に前向きな気持ちを学びたい人
タイトル | SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬 |
製作国 | 日本 |
公開日 | 2018年5月19日 |
上映時間 | 115分 |
監督 | 相原裕美 |
出演 | 鋤田正義、布袋寅泰、MIYAVI、 坂本龍一、高橋幸宏、細野晴臣、山本寛斎、 糸井重里、箭内道彦、リリー・フランキー、 ポール・スミス、ジム・ジャームッシュ、 |
永遠の一瞬を目撃したい時に観る映画
突然ですが、皆さんは写真を撮る時にどんな事を考えているでしょうか?
或いは質問をちょっと変えて、
あなたはどんな時に写真を撮りたいと思うのでしょうか?
何か面白い物を見付けた時、
美味しそうな食べ物を前にした時、
綺麗な景色を残して置きたいと思った時。
写真はその一瞬の出来事を永遠の形に残してくれます。
世界的に有名なプロの写真家であるこの映画の主人公・鋤田正義さんも、
根本的な所では我々と同じ様に自然体で写真を撮っておられる様に見えます。
スマートフォンの高性能なカメラを常に持ち歩いている現代人に取っては、
シャッターを切るという行為はとても身近で手軽な行為になっています。
いつでも好きな時に一瞬を永遠に変える事が出来る。
そしてそれを直ぐに世界中に拡散出来る。
一昔前では夢の様だった事を、今では当たり前に誰でも行っています。
それでは鋤田正義さんが撮る写真と、我々の撮る写真の違いは何処にあるのでしょうか?
そんな素朴な疑問に一つの答えを与えてくれるのがこのドキュメンタリー作品なのです。
ファインダー越しの世界
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2023/06/UBDR7BP5IVNSBA7BCMFX4EYZYM-1024x538.jpg)
鋤田さんは映画の中で、こんな趣旨の事を言っています。
「景色をただ見るよりも、カメラのファインダー越しにフレームで見る事で、
対象に意識を集中させる事が出来る」
プロの写真家と一般人との大きな違いは、この対象を見る目。
被写体の中のどの部分を見ているのか。
何に光を当てるのか。
視界をあえて狭める事で、その対象のより深くにまで潜っていく。
そうして良きタイミングでシャッターを切る。
同じ物を見ていても、そこに何を感じるかというのは人それぞれだと思います。
その感受性を極限にまで研ぎ澄ませる事で、
写真家は被写体の内面を写し出すことが出来るのです。
そしてそれが観る者の心に強く響く写真なのです。
鋤田さんの目で世界を見ると、どんな景色が広がっているのでしょうか?
瞬きの数ほどにシャッターを切ってきたであろう鋤田さんの生涯の、
心の動きそのものが、足跡となって残っていく。
おそらく被写体となった世界中のミュージシャン達が一番驚いたはずです。
自分でも気が付いていなかった自分の一面が写っているからです。
なんちゃってサムギョプサル
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2023/06/IMG20230622180042-1024x768.jpg)
今日のおつまみは【サムギョプサル風】です。
何せ本物の韓国料理のサムギョプサルは食べた事が無いので、
あくまでも「~風」です。
妻特製の付けタレを肉に纏わせ、薬味を巻いて食べます。
サンチュが無いので肉で薬味を巻きます。
もう強引な力業ですが、美味しければ何でもOK!
変化を恐れず新しいおつまみの可能性を模索する。
飽くなき食欲の旅はこれからも続いていきます。
変化を恐れない革新者達
![](https://eigahitotsumami.com/wp-content/uploads/2023/06/DuRmaE-VsAAbH7N.jpg)
デヴィッド・ボウイはロック・ミュージックの真の革新者でした。
常に進化し続ける奇抜なスタイルと音楽性は、
多くの人々を驚かせ夢中にさせました。
彼等が何を思って歌い、
何を思ってシャッターを切ってきたのか。
その答えは今私達が彼等の歌を聴いて何を想うのか、
彼等の撮った写真を見て何を感じるのかなのだと思います。
すべては受け継がれ、引き継がれるもの。
他人の身体を通って、また次の人間の体内に流れていくもの。
その終わりのない変化が「アート」というものなのだと思います。
だから彼等は常に新しいものを目指します。
自分の身体を「アート」が通り過ぎるその一瞬に、
紛れもない自分を刻み込める為に。
彼等の作品が激しく胸を打つのは、
恐れずに自分を投げ打って、苦悩した傷跡が刻まれているからです。
最速で最適な答えを導く事を目的とする人工知能には、
彼等の「アート」を再現する事は不可能でしょう。
或いはそれさえも、新しい表現手段として彼等は取り入れてしまうのかも知れません。
人間と言う生きものは、どうしようもなく表現する事を必要とするからです。
写真家、鋤田正義さんが見せるこれからの表現もきっと我々を驚かせてくれる事でしょう。
永遠の一瞬を目撃したい時に観る映画。
写真の世界の奥深さを感じさせてくれる素晴らしい教科書です。
被写体と写真家の信頼関係が美しい恋愛ドラマの様に描かれています。
レンズ一枚を隔てた壮大な物語。
少年の様な目をした鋤田さんの仕事への情熱は、
きっとあなたの生活にも活力を与えてくれるはずです。